田舎移住前に知っておきたい浄化槽の基本知識|仕組み・設置手続き・費用と補助金について

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田舎移住前に知っておきたい浄化槽の基本知識|仕組み・設置手続き・費用と補助金について

田舎暮らしを考えるときは、トイレの排水をどう処理するかも確かめておきましょう。下水道が通っていない地域では、浄化槽の設置が必要です。

移住する前に、浄化槽の仕組みや維持管理について知っておきましょう。

この記事では、浄化槽の設置方法や維持管理の流れ、費用、補助金について解説します。

補助金を使えば初期費用を抑えられ、田舎暮らしを安心して始められます。

» 費用についての詳細

浄化槽の基本知識|役割・仕組み・下水道との違い

浄化槽について、次の3点を解説します。

  • 浄化槽の役割
  • 浄化槽の仕組み
  • 下水道との比較

浄化槽の役割|生活排水を浄化して放流する設備

浄化槽は、下水道がない地域で使う生活排水の処理設備です。家庭から出る汚水をきれいにして、自然環境への影響を抑える役割を果たします。

槽の中では微生物が汚れを分解して、きれいな水にしてから放流します。正しく維持管理すれば、長い間安定して汚水を処理できます。

浄化槽の仕組み|微生物が汚水をきれいにする

家庭の排水が浄化槽に流れ込むと、まず固形物と液体に分かれます。固形物は底に沈み、液体は中間の層で微生物による分解が始まります。

続いて、ばっ気槽に空気を送り込みます。空気を好む微生物が汚れをさらに分解します。処理した水はろ過と消毒をしてから、環境の基準を満たした状態で放流されます。

底にたまった汚泥は定期的に引き抜かれます。処理施設でさらにきれいに処理された後、肥料などに再利用されます。

浄化槽を安全に長く使うには、定期的な保守点検と法定検査を忘れずに行いましょう。

» 浄化槽の仕組み

浄化槽と下水道の違い|処理の方法と費用のかかり方

下水道は公共の設備で、家庭やビルの排水をまとめて処理します。一方で浄化槽は各家庭が敷地内に設置して、排水を家ごとに処理します。

下水道は使った水の量に応じて毎月料金がかかります。浄化槽は設置したあとにメンテナンス費用がかかります。

浄化槽は敷地内で処理が終わるので、大がかりな配管工事はいりません。

初期費用は高めですが、維持費は比較的安くすみます。下水道がない地域でも環境に優しい水処理ができます

浄化槽の種類は2タイプ|単独処理と合併処理

浄化槽は次の2種類に分かれます。

  • 単独処理浄化槽
  • 合併処理浄化槽

単独処理浄化槽|トイレ排水のみを処理

単独処理浄化槽は法律が変わる前に設置された設備で、トイレの排水だけを処理します。

「みなし浄化槽」とも呼ばれ、台所やお風呂の排水はそのまま川などに流れてしまいます

平成13年(2001年)4月1日以降、新しく設置することは禁止されています。今から設置する場合は合併処理浄化槽になります。

» 単独処理浄化槽の種類

今も単独処理浄化槽を使っている家庭には、合併処理浄化槽への切り替えや公共下水道への接続がすすめられています。

合併処理浄化槽|生活排水をまとめて処理

合併処理浄化槽

合併処理浄化槽は、トイレだけでなく台所やお風呂の排水もまとめて処理する設備です。環境に優しく、設置するスペースも少なくてすみます

管理業者による定期点検は必要ですが、きちんと維持管理すれば長い間安定して使えます。

» 合併処理浄化槽の点検方法

浄化槽の設置方法と申請の流れ

浄化槽を設置するときの注意点は主に2つです。順に解説します。

  • 設置前に確認すること
  • 申請方法と注意点

設置前に確認すること|法律と手続きの基本

浄化槽を設置するときは、工事を始める前に必要な手続きがあります

家を新しく建てるときの建築確認申請では、申請書に浄化槽の審査書を付けて建築主事の確認を受けます(浄化槽法第5条第1項)。

工事は「浄化槽工事の技術上の基準」にしたがって進めます(浄化槽法第6条)。

工事は、都道府県知事に登録した業者か届け出をした業者が行います(浄化槽法第21条第1項・第33条第3項)。

浄化槽工事業者には、国家資格を持つ浄化槽設備士を置くことが決められています。設備士が自分で工事を行うか、現場で工事を監督します(浄化槽法第29条第3項)。

浄化槽の設置では、法律を守ることと専門業者にまかせることが大切です。

» 設置・申請方法の流れ(外部サイト)

申請方法と注意点|設置の届け出と使用開始の報告

浄化槽を設置するときは、地域の自治体に設置の届け出が必要です。設置図面や計画書などの書類を提出します。

必要な書類は地域や浄化槽の大きさで変わります。前もって自治体に確認しましょう。

工事が終わったら、使用開始の報告を自治体に出します。

設置費用を抑えるには、自治体の補助金制度を使いましょう。

» 補助金をもらう方法

浄化槽のメンテナンスは3つが基本|清掃・保守点検・トラブル対応

家庭用の浄化槽は定期的なメンテナンスが必要です。ここでは次の3点を解説します。

  • 浄化槽清掃
  • 保守点検
  • よくあるトラブルと原因

浄化槽清掃|年1回以上が法律で義務

浄化槽の清掃は、年1回以上行うことが法律で義務付けられています

清掃では、専門業者がバキュームカーで槽の中の汚泥を取り除きます。

使い方や浄化槽の種類によっては、年1回より多く清掃することもあります。

» 浄化槽清掃の詳細

保守点検|年3回以上行うのが義務

浄化槽の働きを保つには保守点検と法定検査が必要です。

浄化槽法では、保守点検を年3回以上行うように定めています。

点検では機器の異常を早めに見つけて、ブロワーや放流ポンプの修理や部品交換を行います。

槽の中にたまった汚泥の量も確かめて、清掃の時期を判断します。

定期的に点検すれば浄化する力の低下や悪臭を防げて、安心して使い続けられます。

» 保守点検について

法定検査は保守点検とは別に、年1回受ける検査です。

» 法定検査の詳細

よくあるトラブルと原因|異臭・排水不良・異常音など

トラブルが起きたときは早めの対応が大切です。よくあるトラブルと原因は次の6つです。

  • 異臭はブロワーの故障や清掃不足
  • 排水不良は配管の詰まりや汚泥のたまりすぎ
  • 異常音はブロワーやポンプの故障
  • 泡が多いのは洗剤の使いすぎや微生物のバランスのくずれ
  • 水位の異常は排水管の詰まりや浸透不良
  • 漏水は槽本体のひび割れや劣化

トラブルが起きたら、すぐに管理業者に連絡して直してもらいましょう。

浄化槽の費用と補助金|初期費用・維持費・支援制度

浄化槽にかかる費用は前もって知っておきましょう。次の2点を解説します。

  • 初期費用とランニングコスト
  • 補助金の利用方法

初期費用とランニングコスト|主な内訳

浄化槽には、設置するときの初期費用と使い続けるためのランニングコストがかかります。初期費用の主な内訳は、浄化槽の本体価格と設置工事費です。

ランニングコストの主な内訳は次の4つです。

  • 電気代
  • 清掃・保守点検費用
  • 法定検査費用
  • 修理や部品の交換費用

» 浄化槽に関する費用詳細

補助金の利用方法|自治体への申請が基本

合併処理浄化槽を設置するときは補助金を使えます。金額や条件は自治体によって違います。

必要な書類も地域で異なるため、申請の前に自治体のホームページや窓口で確認しましょう。

補助金を受けるには、設置場所や浄化槽の大きさなどの条件を満たす必要があります。

工事は決められた期間内に終わらせて、報告書や工事の写真、領収書を提出します。

» 補助金の詳細はこちら

まとめ|補助金を活用して安心の浄化槽生活を

合併処理浄化槽は、下水道がない地域で広く使われている環境に優しい汚水処理の設備です。

設置するスペースは少なくてすみますが、設置するときは自治体への手続きが必要です。

信頼できる業者に相談して、必要な書類をそろえて申請を進めましょう。設置したあとは、清掃・保守点検・法定検査を定期的に行うことが法律で決められています。

設置や維持には費用がかかりますが、自治体の補助金を使えば負担を軽くできます。

» 補助金について