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二重取り?【法定検査と管理業者の違い】浄化槽の維持管理で知っておくべきことを徹底解説!

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法定検査とは公共衛生と環境保全を目的として法律により定められた重要な検査です。

  • 法定検査とは法律で義務付けられた定期的な検査
  • 検査を受けない場合は罰金や刑事責任が科される可能性
  • 検査のメリットは安全の確保とトラブルの回避

各都道府県指定の検査機関が法定検査を実施し、「第三者の視点から総合的な評価」を行います。民間の管理業者が保守点検や清掃を適切に行っているか、水質や浄化槽に問題がないかを検査します。

検査は保守点検業者とは異なり、環境汚染を確実に防ぐことを目的としています。「二重取り」という表現ではなく、「二重検査」や「二重チェック」と呼ぶべきです。検査は環境保護にとって不可欠で、重要です。

出典:浄化槽法定検査判定ガイドライン

浄化槽利用者の義務と責任

法定検査は浄化槽法に基づき、所有者が受ける義務があります。法定検査を受けていない所有者もおり、これは法律違反です。「最高30万円以下の過料が科せられる可能性」があります。

現状では過料が科せられる例は少ないですが、路上での喫煙違反のように実際に過料が支払われる事例もあります。

将来的には浄化槽の法定検査における過料が厳格化される可能性があります。

過料は秩序維持のために金銭を徴収する制度であり、刑事事件における罰金と異なり過料は前科にはなりません。

保守点検と法定検査の相違点

多くのお客様から、「浄化槽の保守点検や清掃だけではなく法定検査も必要なのか?」という質問をいただきます。

保守点検の内容
保守点検は浄化槽の機能を維持するために実施され、定期的な点検、調整、修理、薬剤の補充が含まれます。
浄化槽清掃
清掃は浄化槽内の汚泥や汚物をバキュームカーで吸引し、配管やポンプなどの設備を洗浄する作業です。機能低下、汚物の流出、悪臭の発生を防ぎます。
法定検査
国家資格を持つ指定検査員が法定検査を行います。浄化槽の機能、水質をチェックし、保守点検や清掃の適切性を確認します。不適切な管理が見つかれば、顧客と管理業者に指摘し対応を求めます。法定検査は中立的に実施され、環境保全に貢献します。

保守点検業者が浄化槽に問題がないと診断しても、法定検査で不適正とされることがあります。これは法定検査がより厳密な評価を行うためです。

浄化槽についての基礎知識はコチラ≫

7条検査と11条検査、それぞれの目的

  • 7条検査(設置後一回のみ)
  • 11条検査(毎年一回)

7条検査

7条検査は、浄化槽を設置して使用を開始した後、「3ヶ月を経過し、5ヶ月以内に行う検査」です。新築やトイレのリフォームで浄化槽を初めて導入する際に実施します。

検査では浄化槽が正常に機能しているか、配管が適切に接続されているか、水流に問題がないかなどを詳細に調べます。

11条検査

11条検査は年に1度必ず受ける必要がある検査です。検査では浄化槽の保守点検や清掃が適切に行われているか、浄化槽が正常に機能しているか、水質が基準値に適合しているかをチェックします。

検査費用は地域によって異なるため具体的な詳細は各地域の規定を確認する必要があります。

検査費用はコチラ≫

お客様のご自宅に保守点検に伺うと、

お客様

昨日も検査に来てましたよ~

いなジョー

それは法定検査で、本日は保守点検ですよ~

法定検査では、専門的な視点を持つ検査員が詳細に調査し、問題が発見された場合は顧客や保守点検業者に指摘します。

保守点検業者が日々浄化槽のメンテナンスを行っていても、法定検査で新たな問題が見つかることがあります。

浄化槽は地下に設置されているため、問題が発生してもすぐに気付きにくいです。このため、定期的な検査が非常に重要です。

以下の動画では、法定検査で問題なしと判定された2日後の槽内の様子を紹介しています。槽内の状況が日々変動していることが確認できます。

いなジョー

槽内では日々さまざまな変化が起きています。

項目業務内容頻度
保守点検装置の動作、塩素剤補充年3回以上
浄化槽清掃汚泥の引き抜き年1回以上
水質検査使用開始後3-5ヶ月以内に実施初回のみ、その後定期検査に切り替わる
定期検査水質検査、機能確認年1回

法定検査で指摘される主な問題点

法定検査員は浄化槽のさまざまなチェック項目を詳細に検査します。詳細は以下のとおりです。

  • 漏水・湧水
  • 消毒剤の不足
  • 水質検査
  • 機械の不具合
  • 配管の問題
  • 槽内の破損、故障

問題点が見つかった場合、消毒剤の不足や配管の詰まりなど、検査員は問題を管理者(あなた)や管理業者(保守点検業者)に報告します。

報告を受けた管理業者は、指摘された問題を修正します。

法定検査員

消毒剤が切れていますよ~

いなジョー

わかりました!すぐ補充しにお伺いします。

法定検査を受けていないと、「槽内の問題が見逃されるリスク」が高まります。

悪い管理業者が消毒剤の補充を怠る、あるいは配管の詰まりを放置するような事態が生じた場合、環境に対して深刻な影響をもたらす可能性があります。

悪い企業

環境なんてどうでもいい!

検査と管理を行うことで浄化槽の問題は早期に特定され、適切に対処することが可能です。

法定検査と保守点検料が一括設定されている地域もある

一部の地域では、法定検査料金と民間業者の検査料金が一体となった形で請求されることがあります。これは全国共通ではありません。

多くの場合、「お客様は管理業者の料金と法定検査料金を別々に支払う必要があり、お客様からすると混乱を招く原因」となっています。

いなジョー

法定検査と保守点検って正直わかりにくいですよね、、、

今後は料金体系が全国的に統一され、お客様が理解しやすいシステムが導入されることを期待しています。

浄化槽管理業者が行う「保守点検や清掃は、「人間ドッグ」、法定検査は「車検」のように例えられます。

人間の健康や車の安全を維持するために定期的な健診や車検が必要であるのと同じように、浄化槽もまた定期的な点検や清掃、法定検査が不可欠であることを示しています。

定期的な点検や清掃、法定検査によって浄化槽の適切な維持管理が実施され、トラブルを未然に防ぐことができます。

検査結果は以下の内容に基づいて判定されます。

  • 適正
  • おおむね適正
  • 不適正

「適正」や「おおむね適正」と評価される場合、問題はありません。

「不適正」と評価された場合、浄化槽や水質、管理面に問題がある可能性が高く、迅速な対応が必要です。

不適正との評価を受け原因がわからない場合は、契約中の管理会社に直ちに相談してください。管理会社は指摘内容を具体的に説明し、問題の解決策を提案します。

法定検査のメリット!安心と安全の投資

法定検査には費用がかかりますが、浄化槽の「適切な管理と環境保護のための必要な投資」といえます。

法定検査を通じて浄化槽の機能や水質の基準適合、適切な管理状況を確認します。使用者は安心感を得られ、指摘された問題を修正することで、より良い環境保全に貢献できます。

法定検査は環境保全への取り組みの一環であり、必要な費用には十分価値があります。以下の動画では法定検査の将来的な課題や受検率について詳しく解説しています。

メリット

過去には井戸水を使用している地域で、地震や地盤沈下により浄化槽からの漏水が地下水に混入し、「大腸菌O157による食中毒で命を落とす」という痛ましい事件が発生しました。

詳細はコチラ≫

稀なケースではありますが、管理や検査を受けていないと同じような事態が発生するリスクを理解することが重要です。

自身がコストをかけたくないと考えていたり、自分の浄化槽には問題がないと思い込んでいたとしても、気づかないうちに近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。

この問題を避けるためにも、「適切な管理と検査による浄化槽の安心使用」が必要です。検査で指摘された問題の修正により環境保全に対しても貢献できます。

管理や検査を受けることは、自身だけでなく周囲の人々にも大きな恩恵をもたらします。

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まとめ

浄化槽の保守点検を実施している場合でも、法定検査が必要です。

法定検査は「集団生活のルール」の一環として、適切な維持管理を保証するために行われます。浄化槽は地下に設置されるため、問題が発生してもすぐには気付きにくいのが実情です。

定期的な保守点検だけでなく、外部機関による法定検査が重要です。法定検査は、浄化槽が適切に管理され、汚水が適正に処理されているかを確認するためのものであり、管理会社が業務を適切に遂行している証明にもなります。

水質検査や水質維持のための保守点検、浄化槽清掃は共同生活において欠かせないルールです。

私たち一人ひとりが環境に対する意識を持ち、未来の世代に健全な環境を引き継ぐ責任を持ち、持続可能な社会の実現に向けて行動していくことが重要です。

ABOUT ME
いなジョー
いなジョー
わたしは浄化槽業10年以上。現在は浄化槽管理士として活動しています。 浄化槽管理が好きになるをコンセプトに情報発信中。SNSを通じて浄化槽の知識や情報を共有しています。浄化槽は下水道が整備されていない地域の汚水処理施設で、微生物の働きによって汚水を浄化し河川に放流するシステムです。適切な維持管理が必要で、浄化槽管理士や清掃員、検査員、そして浄化槽を所有する管理者が協力して行います。浄化槽の正しい管理方法と重要性を広く伝え、浄化槽の魅力を感じていただけると信じています。
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