浄化槽の維持管理をつい後回しにしていませんか?放置や誤った管理は浄化槽法違反になり、罰則を受けることがあります。
本記事では、浄化槽法違反の罰則や具体的な違反例、違反を防ぐための管理のポイントを解説します。法律で決められた管理の基準がわかり、環境を守るための正しい行動がとれるようになります。
浄化槽の維持管理は法律で細かく決められています。保守点検や清掃を定期的に行い、法律を守ることが利用者の責任です。
正しい知識と行動が、快適な暮らしと地域の水を守ることにつながります。まずは代表的な違反行為と罰則を表にまとめました。
| 違反内容 | 罰則の詳細 |
| 保守点検や清掃の基準に従っていない場合 | 都道府県知事の改善命令や使用停止命令に従わない場合、6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 届け出をせずに浄化槽を設置した場合 | 3か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 設置計画の変更命令や廃止命令に従わなかった場合 | 3か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 保守点検や清掃などについて嘘の報告をした場合や、報告をしなかった場合 | 30万円以下の罰金 |
| 行政の立ち入り検査を拒んだり妨げたりした場合や、質問に嘘を答えた場合 | 30万円以下の罰金 |
| 水質検査や定期検査を受けるよう命じられても従わない場合 | 30万円以下の過料 |
浄化槽法違反に該当する状況

浄化槽法違反になる状況は、次の3つです。
- 浄化槽法違反のよくある例
- 浄化槽法違反が疑われるケース
- 浄化槽の設置工事にも決まりがある
浄化槽法違反のよくある例
浄化槽法違反でいちばん多いのは、保守点検や清掃をしていないケースです。
必要な届け出をしないことや、嘘の報告をすることも違反になります。
どれも浄化槽の働きを弱め、環境を汚す原因になります。決められた管理をきちんと行いましょう。
浄化槽法違反が疑われるケース
浄化槽法違反が疑われるのは、法定検査を受けていないケースや嘘の報告をしているケースです。
これらの違反は外から見つけにくく、管理のしくみに問題があるとして重く見られています。
浄化槽の設置工事にも決まりがある
違反になるのは維持管理だけではありません。設置工事にも決まりがあります。
浄化槽の工事は、都道府県知事に登録した浄化槽工事業者が行います。届け出を済ませた土木・建築・管工事業者も行えます。
浄化槽工事は、環境省令と国土交通省令で決められた「浄化槽工事の技術上の基準」に従って行います。
実際の工事は国家資格を持つ浄化槽設備士が行うか、浄化槽設備士が監督して行います。
浄化槽法に違反した場合の罰則

浄化槽法違反の罰則を、3つに分けて説明します。
- 点検・清掃をせずに命令にも従わない場合:拘禁刑または罰金
- 無届けや嘘の届け出をした場合:拘禁刑または罰金
- 設置後の検査に関する命令に従わない場合:過料
点検・清掃をせずに命令にも従わない場合:拘禁刑または罰金
浄化槽の点検や清掃をせず、都道府県知事の改善命令にも従わない場合は6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます。
浄化槽をきちんと管理してもらうための厳しい決まりです。
無届けや嘘の届け出をした場合:拘禁刑または罰金
浄化槽を設置するときは、都道府県知事または保健所を設置している市長・区長への届け出が必要です。
届け出は都道府県知事を通して、特定行政庁にも提出します。
届け出をしなかった場合や嘘の届け出をした場合は、3か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科されます。
設置後の検査に関する命令に従わない場合:過料
浄化槽を設置したあと、水質検査や定期検査を受けるよう命じられても従わない場合は30万円以下の過料が科されます。過料は罰金とちがい、刑罰ではないお金の罰です。
決められた検査を受けて、水質を保ちましょう。
浄化槽法違反を防ぐための注意点

浄化槽法違反を防ぐには、次の3つに気をつけましょう。
- 浄化槽の機能を妨げるものを流さない
- 保守点検・清掃を決められた回数行う
- 指定検査機関の水質検査を受ける
浄化槽の機能を妨げるものを流さない
浄化槽の働きを妨げるものを流さないことが大切です。
油や大量の洗剤、タバコなどの固形物は浄化槽の働きを弱めます。正しく使うことが違反を防ぐ基本です。
保守点検・清掃を決められた回数行う

浄化槽管理者(所有者)は、環境省令で決められた基準に従って定期的に保守点検を行う必要があります。
自分で行わない場合は、都道府県知事や市長・区長の登録を受けた保守点検業者に頼みます。
横浜市と大阪市には登録制度がないため、浄化槽管理士に直接頼めます。
保守点検業者には、国家資格を持つ浄化槽管理士がいて点検を担当します。点検の回数は浄化槽の方式によって異なり、年3回以上または年4回以上と決められています。
保守点検や清掃は法律で決められた回数を必ず行いましょう。
定期的な点検と清掃は、浄化槽の働きを保つためにも違反を防ぐためにも必要です。
詳しくは次の動画で解説しています。
指定検査機関の水質検査を受ける
都道府県知事が指定した検査機関の水質検査を受けましょう。この検査は法定検査と呼ばれ、浄化槽法で受けることが決められています。
検査の結果をもとに必要な手直しをすれば、浄化槽を正しい状態に保てます。
浄化槽の点検・清掃業者の選び方

浄化槽の点検・清掃業者を選ぶときは、次の2つのポイントを見てください。
- 登録・許可を受けている業者を選ぶ
- すぐに丁寧に対応してくれる業者を選ぶ
登録・許可を受けている業者を選ぶ
保守点検は都道府県知事などの登録を受けた業者に、清掃は市区町村の許可を受けた業者に頼みましょう。
登録や許可を受けた業者は必要な技術と知識を持っているので、安心して頼めます。
すぐに丁寧に対応してくれる業者を選ぶ
トラブルが起きたときに、すぐに丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
信頼できる業者なら、浄化槽の維持管理を安心して任せられます。
まとめ

浄化槽法にもとづく維持管理は、生活環境を守るために欠かせません。点検や清掃をしない、届け出をしないといった違反には、拘禁刑や罰金、過料などの罰則があります。
定期的な点検や清掃を行い法律を守ることで、浄化槽の働きを保てます。浄化槽の働きを妨げるものを流さず、法定検査も忘れずに受けましょう。
点検・清掃は、登録や許可を受けた信頼できる業者に頼みましょう。
地域の水を守る意識を持ち、浄化槽の様子を定期的に確かめましょう。異常があればすぐに対処することが大切です。
浄化槽の維持管理は、わたしたちの健康と環境を守るための大切な取り組みです。