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ブロワーは槽内の微生物活動を活性化し、水質維持に欠かせない機械です。本記事では、ブロワーの役割、種類、選び方、メンテナンス方法を解説します。
交換時期の目安や処分方法、よくある質問への回答も紹介します。
正しい選定とメンテナンスでブロワーの性能を最大限に引き出し、長く保ちましょう。
ブロワーとは槽内に空気を送り込む機械
ブロワーは槽内に空気を送り込み、微生物の活動を活性化させる重要な機械です。有機物を分解し水質を保ちます。
循環や返送、移送など多くの役割を果たし悪臭の発生を抑えます。ブロワーの選定とメンテナンスにより、浄化槽の機能を最大限に引き出すことが可能です。
ブロワーの種類
浄化槽ブロワーの種類は以下のとおりです。
- ダイヤフラム方式
- ピストン方式
- オイル式ブロワー
ダイヤフラム方式(電磁式ブロワー)
ダイヤフラム方式の仕組みは以下のとおりです。
- 基本構造
- ダイヤフラム弁は膜状のゴム(ダイヤフラム)を使用して、空気を制御するブロワーの部品です。
- 動作原理
- ダイヤフラムは1秒間に約50回振動し、槽内に酸素を供給します。
- 電磁駆動式の仕組み
- 電磁駆動式でコイルに電流が流れると磁力が発生し、ダイヤフラムを振動させて空気を圧縮・送出します。
- 騒音対策
- ダイヤフラムの振動音(脈動)を抑えて騒音を低減しています。
- メンテナンス
- ダイヤフラムは消耗品であり定期的な交換が必要です。劣化するとブロワーの性能が低下します。
ブロワーはロッド(磁力)とダイヤフラム弁で空気を送り出し、浄化槽の微生物に酸素を供給します。
ピストン方式
ピストン方式のブロワーは、ピストンの往復運動で空気を送り込みます。日東工器のブロワーはピストン方式を採用しています。
オイル式ブロワー
オイル式ブロワーにはロータリーブロワーやルーツブロワーが使用されています。
ブロワーの選び方
ブロワーの選び方は以下の点に注意してください。
- 浄化槽の型式に合った種類を選ぶ
- 型式に合った風量を選ぶ
浄化槽の型式に合った種類を選ぶ
浄化槽の型式に合ったブロワーを選ぶことが重要です。
ブロワーには1口、2口など浄化槽に合った型式があります。
適合しないブロワーを使うと処理機能が低下します。必ず型式を確認し適切なブロワーを選びましょう。
型式に合った風量を選ぶ
浄化槽の容量や使用状況に応じた風量のブロワー選びは重要です。風量が不足すると微生物の活動が低下し、過剰だとエネルギーの無駄と過ばっ気状態になります。
型式に合った風量のブロワーを選定することで、パフォーマンスを維持できます。
ブロワーのメンテナンス方法
ブロワーのメンテナンス方法は以下のとおりです。
- 日常の点検方法
- ブロワーの清掃方法
日常の点検方法
日常のチェックでは、ブロワーの運転音や振動を確認し異常がないかを確認します。ブロワーの周囲を清潔に保つことも重要です。
異常が見つかった場合は早急に専門業者に相談しましょう。
ブロワーの清掃方法
ブロワーの清掃は定期的に行う必要があります。
フィルターの交換や内部の埃や汚れを取り除くことで、ブロワーの性能を維持できます。
清掃時は必ず電源を切ってから作業を行いましょう。
ブロワーのよくあるトラブル
ブロワーのよくあるトラブルは以下を参考にしてください。
- ブロワーが動いていない
- ブロワーから異音がする
- ブロワーが発熱している
ブロワーが動いていない
ブロワーが動かない場合、電源が入っているか、電源コードが正しく接続されているかを確認します。
フィルターの詰まりや内部のコイルや保護スイッチが原因の場合もあります。解決しない場合は、専門業者に点検を依頼しましょう。
ブロワーから異音がする
ブロワーから異音がする場合、内部に異物が入っている可能性があります。部品の摩耗や劣化が原因の場合もあります。
異音が続く場合は早めに修理や交換を行うことが必要です。
ブロワーが発熱している
ブロワーが過熱している場合、過負荷運転や通気口の詰まりが原因です。ブロワー周囲の通気を確保し、運転させることが重要です。
ブロワーのトラブルを予防する方法
ブロワーのトラブルを予防する方法は以下のとおりです。
- 定期的に点検を行う
- 浄化槽の環境を整える
定期的に点検を行う
点検を行うことでブロワーの異常を早期に発見し、トラブルを未然に防げます。専門業者に依頼することで、より確実な点検が可能です。
浄化槽の環境を整える
浄化槽の周囲環境を整えることもトラブル予防に効果的です。通気を良くし、過剰な湿気や埃を避けることでブロワーの寿命を延ばせます。
ブロワーの交換時期の目安と処分方法
ブロワーの交換時期の目安と処分方法は以下を参考にしてください。
- 交換時期の目安
- 古いブロワーの処分方法
交換時期の目安
ブロワーの寿命は一般的に5〜10年です。メンテナンスを行えば10年以上持つ場合もあります。寿命は使用状況やメンテナンスの頻度により異なります。
古いブロワーの処分方法
古いブロワーの処分は、地域の廃棄物処理規則に従います。専門業者に依頼するか、自治体の回収サービスを利用すると安全に処分できます。
ブロワーに関するよくある質問
ブロワーに関するよくある質問は以下を参考にしてください。
- ブロワーの騒音はどう抑える?
- 電気代を節約する方法は?
- 臭いがするのはブロワーが原因?
- 一般家庭用と業務用の違いは?
ブロワーの騒音はどう抑える?
ブロワーの騒音を抑えるには、防音ケースの使用や設置場所の工夫が必要です。保守点検で異常を早期発見し、騒音の原因を突き止めましょう。
電気代を節約する方法は?
電気代を節約するには、省エネ効果の高いブロワーを選びましょう。使用時間を管理し、必要最低限の運転を心掛けることも節約につながります。
使用頻度が少ない場合は間欠タイマーを取り付けることでさらに節約できます。
設定方法を間違えると臭いや処理不良の原因になるため、取り付ける前に浄化槽管理士に相談しましょう。
臭いがするのはブロワーが原因?
臭いがする場合、ブロワーに問題があることが多いです。故障による風量低下や停止が原因で臭いが発生し、浄化槽内のバクテリアの活動が低下します。
定期的なメンテナンスとブロワーの適切な運転が臭いの発生を防ぐポイントです。
家庭用ブロワーと大型ブロワーの違いは?
家庭用ブロワーと大型ブロワーの違いは以下のとおりです。
- サイズと外観
- 家庭用ブロワーは小型でコンパクトです。一方、大型施設用ブロワーはサイズが大きく、設置スペースも多く必要です。
- 風量
- 浄化槽の大きさに応じて風量が異なり、大型施設用ブロワーは家庭用に比べて大きな風量を持ちます。
- 消費電力と電気代
- 大型ブロワーは家庭用と比べて消費電力が高く、電気代も増加します。
- 用途
- 家庭用ブロワーは一般家庭の浄化槽向け、大型ブロワーは商業施設や大規模建築物の大型浄化槽に使用されます。
- 用途構造と耐久性
- 大型ブロワーは屋外使用を想定した耐久性の高い構造で、過酷な環境でも長期間稼働可能です。
- 騒音レベル
- 大型ブロワーは出力が大きいため、家庭用に比べて騒音レベルが高くなります。
- 設置場所
- 家庭用ブロワーは浄化槽の近くに設置されますが、大型ブロワーは専用の設置スペースが必要です。
- メンテナンスについて
- 大型ブロワーは専門的なメンテナンスが頻繁に必要で、定期的な点検が求められます。
まとめ
ブロワーは浄化槽の機能を最大限に引き出す重要な機器です。
定期的な点検と正しい使用法でブロワーの長寿命化を目指しましょう。
ブロワーの選定とメンテナンスは浄化槽の処理機能を最適化し、長期間にわたり快適な環境を維持するために重要です。
正しい知識と方法でブロワーを管理し、トラブルの予防と解決に役立ててください。