浄化槽のあるご家庭では、洗剤選びに悩む方も多いのではないでしょうか。

洗剤の選び方や使い方をまちがえると浄化槽の中の微生物が弱り、汚れた水をきれいにする力が落ちてしまいます。

この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私が、洗剤の適量と洗濯槽クリーナーを使う回数・環境にやさしい洗剤の選び方を解説します。

浄化槽の性能を保ちながら安心して洗濯する参考にしてください。

» 浄化槽に対応した商品10選はこちら

浄化槽の仕組み|水質は微生物が守っている

浄化槽の仕組み|水質は微生物が守っている

浄化槽の中には汚れた水をきれいにする微生物がすんでいます。

除菌・抗菌成分の入った洗剤を使いすぎると微生物が死んでしまい、水をきれいにする力が落ちます。

水質を保つには微生物の働きがなくてはなりません。洗剤の選び方や使い方には注意しましょう。

浄化槽にやさしい洗濯洗剤3選|環境配慮型のおすすめ

浄化槽にやさしい洗濯洗剤3選|環境配慮型のおすすめ

浄化槽にやさしいおすすめの洗剤は次の3つです。

  • SARAYAヤシノミ洗剤
  • エコベールゼロ
  • 海をまもる洗剤

SARAYAヤシノミ洗剤|無添加で肌と環境にやさしい

SARAYAヤシノミ洗剤は次の成分をまったく含まない無添加の洗濯洗剤です。

  • 香料
  • 蛍光剤
  • 漂白剤
  • 着色料
  • 抗菌剤
  • 石油系界面活性剤

石油からつくる汚れを落とす成分(合成界面活性剤)は自然の中で分解されにくく、環境をよごす原因のひとつです。

最近はこうした成分を使わない無添加の洗濯洗剤が注目されています。

SARAYAヤシノミ洗剤は無香料で安全性が高く、小さな子どもの衣類にも安心して使えます。

値段も手ごろで自然の中で微生物に分解されやすいため、環境への負担が少ないのも魅力です。

エコベールゼロ|植物由来成分100%の老舗ブランド

1979年にできたエコベールは、植物からとれる成分にこだわる老舗ブランドです。「ゼロ」シリーズは香料や着色料を使わない無添加・無香料の洗剤です。

敏感肌の方や小さなお子さまがいるご家庭でも安心して使えます。

洗濯洗剤だけでなく食器用・おしゃれ着用・キッチン用など種類も豊富です。

洗濯洗剤は1430mlの大容量で、コスパよく長く使える点もうれしいポイントです。

海をまもる洗剤|すすぎ不要で経済的な特許中性洗剤

衣類にも環境にもやさしい中性洗剤で、洗浄力は特許を取得済みです。素材ごとに洗い分けたり柔軟剤を足したりしなくても、これ1本で洗濯ができます。

すすぎをしなくてもふつうに洗濯したときと同じくらいきれいに仕上がるので、手間も水も減らせます。

水で薄めれば洗濯だけでなくふだんの掃除にも使えるのが便利です。

使用量の目安は水30Lまたは洗濯物3kgに対して5gです。ワンプッシュで1gずつはかれるので、少しの量で済みます。

環境や浄化槽に配慮した洗剤を探している方は、ぜひ試してみてください。

洗剤の使いすぎに注意|入れすぎで起こる5つのデメリット

洗剤の使いすぎは禁物|過剰使用が招く5つのデメリット

「洗剤は多く入れるほど汚れが落ちる」と思っている方もいますが、これは誤解です。

洗剤を入れすぎると衣類に残り、繊維のなかで固まって新たな汚れの原因になります。

敏感肌の方は残った香料や界面活性剤が刺激になり、かゆみが出ることもあるので注意が必要です。

浄化槽に流れる洗剤が増えると微生物が弱って、水をきれいにする力が落ちます。使った分だけ洗剤代もむだになり、川や海への負担も大きくなります。

洗剤の使いすぎは健康・衣類・浄化槽・家計・環境のすべてに悪い影響を与えるのです。適量を守ってトラブルを防ぎましょう。

洗濯槽クリーナーの使い方|浄化槽家庭は3か月に1回

洗濯槽クリーナーは洗濯機の内部にたまった見えない汚れを取り除く商品です。

市販の洗濯槽クリーナーの多くは塩素系で、強い殺菌力があります。そのため浄化槽への影響を考えると、使う回数は控えめにしましょう。

一般的な目安は2か月に1回ですが、浄化槽のあるご家庭では3か月に1回が理想です。

季節で頻度を調整するのもおすすめです。カビが出やすい夏場は3か月に2回、汚れにくい冬場は3か月に1回を目安にしましょう。

使いすぎると微生物が死んでしまい、浄化槽の働きが落ちるので注意しましょう。

» 浄化槽使用時の洗剤について(外部リンク)

塩素系の代替品3つ|酸素系漂白剤・重曹・セスキ

塩素系の代替品3つ|酸素系漂白剤・重曹・セスキ

塩素系クリーナーの代わりに酸素系漂白剤も使えます。ただし洗浄力はやや弱めです。重曹やセスキ炭酸ソーダも使えますが、効果はさらに控えめです。

酸素系漂白剤を使うときは次の3つに注意しましょう。

  • 使いすぎると色落ちやシミ、生地いたみの原因になる
  • 衣類に直接かけない
  • 使ったあとは洗濯機の中をしっかり乾かす

洗濯機を使い終わったら、フタを開けたままにしておきましょう。糸くずも早めに取りのぞき、中を乾かすと雑菌が増えにくくなります。

酸素系漂白剤のコツ|40〜50℃のぬるま湯で殺菌力アップ

酸素系漂白剤は塩素系より殺菌力が弱いため、40〜50℃のぬるま湯で使うと効果が高まります。

環境や浄化槽にもやさしく、安心して使えるのもうれしいポイントです。塩素系より浄化槽への負担が少ないので、月1回を目安に使えます。使うときのポイントは次の3つです。

  • 40〜50℃のお湯を使う
  • 浮いている汚れをネットなどで取る
  • 洗濯機メーカーによっては使用をすすめていないので取扱説明書を確かめる

プロの洗濯槽クリーニング|3年に1度が目安の料金とメリット

長く使った洗濯機は中にカビや汚れがたまっていきます。3年に1度を目安に専門業者による洗濯槽クリーニングをたのむのがおすすめです。

料金の相場は1〜2万円で、ドラム式は縦型よりやや高めです。汚れやニオイが気になる方は、まず無料見積もりから試してみましょう。

プロに任せれば洗濯機が長持ちし、洗濯物も清潔に保てます。定期的なクリーニングは雑菌やカビの繁殖を抑え、健康面でも安心です。

まとめ|浄化槽にやさしい洗剤で快適な暮らしを

まとめ|浄化槽にやさしい洗剤で快適な暮らしを

浄化槽を長く使うためには洗剤を使いすぎず、決められた量を守ることが大切です。

抗菌剤や除菌剤の入った洗剤は浄化槽の微生物を弱らせるので、使うのは控えましょう。

環境にやさしい洗剤を選べば浄化槽の働きを保ちながら、川や海にもやさしい暮らしができます。

毎日の洗濯や掃除でも少しずつエコな選び方をしていきましょう。

» 節水・節約する方法はこちら

ABOUT ME
いなかの浄化槽
いなかの浄化槽
浄化槽業界に10年以上携わる現役の浄化槽管理士です。 「浄化槽をもっと身近に、浄化槽の仕事が好きになる」をコンセプトに、現場で得た気づきや詰まりの解消法、ブロワーの修理方法などをYouTubeやSNSで発信しています。 浄化槽は下水道が整備されていない地域で活躍するインフラ設備です。微生物の働きで汚水をきれいにする仕組みのため、適切な維持管理が欠かせません。その維持管理は浄化槽管理士・清掃員・検査員、そして所有者の協力があって初めて成り立ちます。 浄化槽の役割や正しい使い方を、一人でも多くの方に知ってもらえるよう活動しています。