浄化槽の維持管理で必要なこと|費用・点検・清掃・注意点まとめ!

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浄化槽の維持管理で必要なこと|費用・点検・清掃・注意点まとめ!

浄化槽の維持管理や費用に不安を感じる方は少なくありません。浄化槽は適切な維持管理を行わないと、生活環境や自然環境に悪影響を及ぼします。

この記事では浄化槽の仕組みや役割、日常の維持管理について解説します。

記事を読めば浄化槽の正しい使い方が身に付き、コスト削減と快適な生活環境の維持につながります。

この記事で維持管理の基本をつかみ、未来の美しい環境づくりに役立ててください。

浄化槽の役割と仕組み

浄化槽の役割と仕組みを以下で解説します。

  • 浄化槽の役割と仕組み
  • 処理工程について

浄化槽の基本的な役割

浄化槽は、下水道が未整備の地域で使う汚水処理設備です。家庭の排水を微生物の力で分解・浄化し、処理水を側溝や水路へ放流します

浄化槽は敷地内に設置でき、大規模な工事も不要で短期間で導入できます。山間部や過疎地など、さまざまな地域で利用されています。

技術の進化により、高性能でコンパクトな製品も登場しています。省スペースで効率的に汚水を処理でき、多様な環境に対応できる点も特徴です。

» 浄化槽の基礎知識

汚水を浄化する処理工程

浄化槽は複数の槽で構成され、それぞれが役割を分担して汚水を浄化します。以下は「嫌気ろ床接触ばっ気方式」の処理工程です。

  1. 嫌気ろ床槽(第1槽)
  2. 嫌気ろ床槽(第2槽)
  3. 接触ばっ気槽
  4. 沈殿槽
  5. 消毒槽

嫌気ろ床槽では、ろ材が固形物を捕捉・分解し、沈殿させます。細かな浮遊物も沈殿し、嫌気性微生物が分解を進めます。

接触ばっ気槽では、ブロワー(空気供給装置)から空気を送り、好気性微生物が汚水中の有機物を分解します。

沈殿槽では汚泥が沈み、上澄み水が消毒槽へ送られます。消毒槽で塩素剤により滅菌し、処理水を側溝や河川へ放流します。

汚水は段階的に浄化され、環境への負荷を軽減できます。

» 合併処理浄化槽パンフレット環境省(外部サイト)

浄化槽の設置の流れ

浄化槽の設置方法は以下のとおりです。

  • 浄化槽の設置の手順と注意点
  • 浄化槽の設置にかかる費用
  • 浄化槽の設置に対する補助金
  • 浄化槽の設置業者の選び方

浄化槽設置の手順と注意点

まず工事業者を選びます。実績や口コミを参考に信頼できる業者を選定し、現地調査の後に見積もりを依頼しましょう。

業者が決まれば、複雑な申請手続きは業者が代行するため安心です。工事期間は新規設置で3〜10日、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への切り替えで3〜4日程度が目安です。

工事中はトイレや台所などの排水設備が使えません。事前にスケジュールを確認しておきましょう。

» 浄化槽設置の詳細

浄化槽の設置にかかる費用

浄化槽の設置費用は、5人槽の場合で100〜150万円程度が目安です。費用は浄化槽の種類や設置条件により変わります。

例えば、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への変更や、くみ取り式トイレからの切り替えでは費用が変動します。

設置場所の状況も費用に影響するため、現地調査で正確な見積もりを取りましょう。

» 浄化槽工事についての詳細

設置時に使える補助金制度

多くの市町村では、合併処理浄化槽の設置に補助金制度を利用できます。補助金制度を活用すれば、費用負担を大幅に軽減できます

浄化槽の設置を検討する際は、居住地の市町村に問い合わせ、補助金の内容や申請方法を確認しましょう。

補助金の申請手続きは、通常は工事業者が代行します。煩雑な手続きを自分で行う必要はなく、業者と相談しながら進めるとスムーズです。

» 補助金についての詳細

浄化槽の設置業者の選び方

浄化槽の工事は、都道府県に届出をしている業者が行います。対応可能な業者は、各都道府県のWebページで確認できます。

業者を選ぶ際は、実績や口コミを調べることが大切です。ネット検索や地元の方への相談を活用し、迷ったときは業者に直接問い合わせましょう。

説明のわかりやすさや対応の丁寧さも確認し、安心して依頼できる業者を選びましょう。

浄化槽の維持管理

浄化槽の維持管理について以下で解説します。

  • 浄化槽管理者の3つの義務
  • 維持管理を怠った場合のリスク
  • 維持管理にかかる費用
  • 保守点検業者を選ぶときのポイント

浄化槽設置後の3つの義務

浄化槽を設置した後、管理者(使用者)には次の3つの義務があります。

  • 保守点検
  • 清掃
  • 法定検査

浄化槽は種類に応じて保守点検が必要で、約4か月に1回以上実施します。汚泥の引き抜き清掃は、年1回以上が義務付けられています。

法定検査には2種類あります。7条検査は設置後3〜8か月以内に1回のみ実施し、設置が適切かを確認する検査です。

11条検査は設置後、毎年1回行い浄化槽の機能を確認します。法定検査は都道府県指定の機関が担当します。

定期的な維持管理を行えば、浄化槽の性能を保ち、異常の早期発見にもつながります。

» 法定検査についての詳細

維持管理を怠った場合のリスク

浄化槽の維持管理を怠ると、罰則の対象になります。機能が低下すれば放流水の水質が悪化し、環境への悪影響にもつながります。

安全に浄化槽を使うためにも、維持管理は欠かせません。メンテナンス不足はブロワーや槽内の故障を招き、修理費用の発生にもつながります。

維持管理にかかる費用の目安

浄化槽の維持管理費は、5人槽で年間5〜10万円程度です。内訳は以下のとおりです。

費用詳細
保守点検費用15,000〜30,000円
清掃費用20,000〜50,000円
法定検査費用5,000円
ブロワーや放流ポンプの電気代10,000〜15,000円
合計50,000〜100,000円

» 電気代の計算方法について

保守点検業者を選ぶときのポイント

保守点検費用や清掃費用は業者によって異なります。保守点検は、都道府県に登録された業者から選びましょう。

清掃は、市町村の許可を受けた業者を選びます。保守点検と清掃を同時に依頼できる業者もあり、一括で対応可能な業者がおすすめです。

実績や口コミを参考にしたり、業者へ直接サービス内容を問い合わせたりしましょう。

複数の業者を比較し、料金と内容のバランスで選ぶのがおすすめです。

浄化槽のトラブルと対処法

浄化槽のトラブルと対処法は以下のとおりです。

  • 臭気が気になる
  • ブロワーは消耗品
  • 害虫が湧いている
  • 浄化槽の漏水

臭気が気になるとき

浄化槽から臭いが出る原因はさまざまです。まずはブロワーが正常に動作しているかを確認しましょう。

ブロワーに問題がない場合、浄化槽の機能に異常があります。

主な原因は、汚泥の蓄積や配管の詰まり、使用頻度の増加などです。臭気の原因特定は難しいため、点検業者に相談しましょう。

» 臭いの解消法5選はこちら

ブロワーは消耗品

浄化槽でトラブルが起きやすい部位はブロワーです。浄化槽本体が正常でも、ブロワーの停止や風量不足、異音といった問題が起きやすくなります。

ブロワーの寿命は約5〜10年で、定期的な交換が必要です。ホームセンターやネットで購入でき、素人でも比較的簡単に交換できます。

» ブロワーが故障する原因

虫が発生するとき

槽内は一年を通して暖かく、虫が好む環境のため虫が発生しやすいです。対処法として、槽内に吊るす殺虫プレートが効果的です。

プレートから放出される殺虫成分で、害虫を効率的に駆除できます。

浄化槽の清掃も有効です。槽内をきれいにすれば害虫の発生を抑えられ、同時に臭気も解消できます。

» 槽内に潜む害虫5選

浄化槽の漏水トラブル

浄化槽本体にヒビが入ると汚水が漏れ、土壌汚染を引き起こします。漏水の原因特定や対処は難しいため、管理業者に相談してください。

トラブルを防ぐためにも、定期的な維持管理を実施しましょう。

» 漏水と湧水について

浄化槽の正しい使い方

浄化槽を長持ちさせるコツは以下のとおりです。

  • 浄化槽を傷めるものを流さない
  • 浄化槽本体・消耗品の寿命

浄化槽を長持ちさせるコツ

浄化槽を長持ちさせるには、流すものに注意しましょう。

  • トイレットペーパー以外はトイレに流さない
  • 台所では油や食べカスを流さない
  • 浄化槽対応の洗剤や薬剤を使用する

» トイレに流してはいけないものはこちら

浄化槽本体・消耗品の寿命

FRP製の浄化槽本体の寿命は約30年です。消耗品の寿命は以下のとおりです。

  • ブロワーの耐用年数は5~10年
  • 水中ポンプの耐用年数は6~10年
  • マンホールの耐用年数は約15年

ブロワーやポンプといった消耗品は、浄化槽本体よりも寿命が短いため、定期的な交換が必要です。

»  環境省 浄化槽長寿命化計画策定ガイドライン第2版(外部サイト)

浄化槽についてよくある質問

浄化槽についてよくある質問は以下のとおりです。

  • 停電が起きるとどうなる?
  • 浄化槽の水位が高くなる原因は?
  • 浄化槽が臭気を放つのはなぜ?

停電が起きるとどうなる?

停電中はブロワーが停止し、槽内に空気を供給できません。放流ポンプを使っている場合は、水位が上昇して水の流れが悪くなります。

停電中は浄化槽の機能が一時的に低下するため、排水を控えましょう。停電が復旧したら、機器が正常に動作しているか確認してください。

停電時の対応については、事前に保守点検業者へ相談しておくと安心です。

浄化槽の水位が高くなる原因は?

水位が高くなる原因には、豪雨、槽内の詰まり、放流口からの逆流などがあります。なかでも多いのは、槽内の詰まりによるものです。

水位が上がると槽内が満水になり、正常な処理ができなくなります。生活にも支障が出るため、適正な水位を保てるよう定期的に維持管理を行いましょう。

浄化槽が臭気を放つのはなぜ?

ブロワーが停止すると槽内の酸素が不足し、酸素を必要とする好気性微生物が死滅します。

死滅した微生物が原因で臭気が発生します。

浄化槽の清掃不足も臭気や水質の悪化を招くため、定期的な清掃が欠かせません。

» ニオイの原因5選

まとめ

浄化槽は、生活排水を浄化して環境を守る重要な設備です。設置時には、各自治体の補助金制度を活用しましょう。

浄化槽に負担をかける物は流さず、定期的な維持管理を徹底することが大切です。

臭気や異音を感じた場合は、すぐに管理会社へ相談してください。定期的な管理が、トラブルの早期発見と迅速な対応につながります。

» 節水・節約するアイテム7選