【BER型ルーツブロワー】動かない原因と直し方|電気・機械トラブルの見分け方
ルーツブロワーが突然動かなくなって困った経験はありませんか?動かない原因は電気系統のトラブルか機械的な異常のどちらかがほとんどです。
原因がわからないまま時間が過ぎると業務に支障が出ます。この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私がルーツブロワーが動かない主な原因と見つけ方を解説します。
原因の見つけ方と直し方を順番に見ていきましょう。
ルーツブロワーが動かない機械的な原因

機械的な原因は主に次の4つです。
- インペラの固着
- ベアリングの劣化
- シール・パッキンの劣化によるオイル・グリスの付着
- エアエレメントの劣化と異物の混入
インペラの固着

長い間メンテナンスや運転をしないとインペラという羽根が焼き付いて固着します。確かめ方と対策は次のとおりです。
- インペラを手で回して回るか確かめる
- 回る場合は電気系統の異常を疑う
- 回らない場合はインペラの固着の可能性が高い
- モーター側のキャップを外して工具で軸を直接回してみる
- 灯油で洗いながら少しずつ回す
- オイルを補充してグリスアップする
ベアリングの劣化
ベアリングが劣化すると回るときの音がだんだん大きくなります。異音やガタつきを点検して必要なら交換してください。
シール・パッキンの劣化によるオイル・グリスの付着

劣化したシールやパッキンからオイルやグリスが漏れます。ケーシングの内側に付くとインペラの回転をじゃまします。
対策は次のとおりです。
- ケーシング内部を点検する
- 付いたオイルやグリスをふき取る
- シール・パッキンを交換する
エアエレメントの劣化と異物の混入
エアエレメントが劣化するとほこりやフィルターの破片がブロワーの中に入り込みます。異物が入るとブロワーが傷みます。
BER型ブロワーは吸い込んだ空気がモーターの中を通ってポンプ部へ送られる構造です。対策は次の2つです。
- エアエレメントを点検・交換する
- ブロワーの中を掃除する
ルーツブロワーが動かない電気系統の原因
電気系統の原因は主に次の3つです。
- 配線やモーターのショート
- 欠相(ケーブルの断線・マグネットスイッチやブレーカーの故障)
- サーマルリレーの故障
配線やモーターのショート
配線やモーターがショートすると起動時に過電流と呼ばれる大きな電流が流れて動かなくなります。
ショートは自分で直すのが難しい故障です。電気工事店やメーカーに点検を頼みましょう。
欠相でモーターに電気が届かない
欠相とは電気の一部がモーターに届かなくなることです。ケーブルの断線やマグネットスイッチ・ブレーカーの故障が原因でモーターに電気が正しく届かず回らないことがあります。
対策は次のとおりです。
- ブロワーが2台あるときは端子台で1号機と2号機の配線を入れ替えて確かめる
- 入れ替えても動かなければブロワー本体の機械的な異常が原因
- 入れ替えて動けばケーブルやマグネットスイッチ・ブレーカーが原因
サーマルリレーの故障
サーマルリレーはモーターを守るための部品です。故障すると誤って作動しブロワーが動かなくなります。
端子台で1号機と2号機を入れ替えて動くか確かめてサーマルリレーの異常かどうかを見分けましょう。
過負荷の原因と対策

過負荷とはモーターに定格電流という決められた量を超える電流が流れることです。原因と対策は次のとおりです。
- 電流値の確認(制御盤がある場合)
- ブロワーが少し回ってから定格電流を超える場合
- スイッチを入れた瞬間に定格電流を超える場合
制御盤があれば電流値を確かめる
制御盤がある場合は次の2つを確かめましょう。
- 電流計の針が定格電流を超えるか見る
- 「少し回ってから超える」か「スイッチを入れた瞬間に超える」かで原因を見分ける
制御盤に電流計がない場合はモーター銘板の「モーター容量(kW)」に4を掛けるとおおよその定格電流がわかります。
電流はクランプメーターがあれば簡単に測れます。必要なら会社に購入をお願いしましょう。
ブロワーが少し回ってから定格電流を超える場合
配管の中が汚泥で詰まっている可能性があります。配管を引き上げて洗いましょう。
スイッチを入れた瞬間に定格電流を超える場合
ブロワーの中のグリスが固まっている可能性があります。長い間使わないとグリスが固まってモーターの動きをじゃまします。
対策は次のとおりです。
- 新しいグリスを入れる
- 直らなければベアリングが壊れている可能性がある
- オーバーホール(分解して修理)か新品への交換を考える
まとめ|ルーツブロワーが動かないときは電気と機械の両面を確かめる

ブロワーが動かない原因はさまざまです。大きく分けると電気系統のトラブルと機械的な異常の2つです。
次の順番で確かめましょう。
- まず電気系統か機械的な異常かを見分ける
- 機械的な異常ならインペラの固着・ベアリングやパッキンの劣化・異物の混入を点検する
- 電気系統の異常なら端子台で1号機と2号機を入れ替えて欠相やサーマルリレーの故障を確かめる
- 電流値を見て「少し回ってから超える」か「スイッチを入れた瞬間に超える」かで原因を見分ける
- 電流計がないときはモーター銘板の容量(kW)×4で定格電流のめやすを出す






