浄化槽のメンテナンス中に、詰まりや異常が発生して困ったことはありませんか?対処法がわからず、慌ててしまう方も多くいます。
この記事では、ダイキXE型の特徴と、点検時に行う管理のポイントを解説します。
記事を読めば、管理方法やトラブル対策、予防方法がわかります。
ダイキXE型のメンテナンスについて

ダイキXE型のメンテナンスについて、以下の内容を解説します。
- 間欠定量移送装置の引き上げ難しい問題
- 間欠定量移送装置の清掃方法
- 逆止弁の良い例と悪い例
- ダイキXE型浄化槽の清掃手順
間欠定量移送装置の引き上げ難しい問題

間欠定量移送装置の引き上げは難しい作業です。パイプの長さに余裕がなく、長期使用による破損リスクが高まります。
あらかじめ配管を工夫をしておくと、今後の管理が楽になります。

パイプカッターを使用し、MCユニオンやブロワーのゴムホースを取り付けましょう。パイプの取り外しや交換が容易になり、破損リスクを軽減できます。

ポンプを取り外す際は、配管を慎重に扱い、破損や折れを防ぎましょう。

間欠定量移送装置の清掃方法

間欠定量移送装置底部の逆止弁は、定期的に清掃しましょう。手で開かない場合は、パイプレンチやメーカー専用工具を使用して取り外し、ブラシで清掃します。

逆止弁が汚れるとポンプの効率が低下するため、定期的なメンテナンスが重要です。

赤○が付いた箇所と逆止弁は、ブラシで清掃しましょう。

清掃前。

清掃後。

清掃前。

清掃後。

詰まりを解消した後、ポンプを元に戻し、正常に機能するか数回確認します。問題がなければ作業完了です。

逆止弁の良い例と悪い例
以下の動画では、逆止弁の良い例と、悪い例を解説しています。
逆止弁を掃除しても排水がスムーズでない場合は、劣化しています。経年劣化が見られる場合は、新しい逆止弁に交換しましょう。
逆止弁は消耗品のため、定期的な交換をおすすめします。逆止弁は、以下のショップで購入できます。
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ダイキXE型の清掃手順
以下の動画では、ダイキXE型の清掃手順を解説しています。
ダイキXE型の処理方式|固液分離型流量調整付担体流動循環方


XE型は「固液分離型流量調整付担体流動循環方式」を採用し、槽内で固形物と液体を分離し、微生物が汚水を分解します。
間欠定量移送装置により排水量を一定に調整できます。
ダイキXE型のブロワー風量

ダイキXE型のブロワー風量は50ℓです。他の合併処理浄化槽と比べて風量が少なく、電気代の節約やCO₂排出量の削減が可能です。

ダイキXE型の総容量
ダイキXE型の、各槽の容量は以下のとおりです。
項目 | 単位 | XE-5 | XE-7 | XE-10 |
処理対象人員 | 人 | 5 | 7 | 10 |
汚泥貯留槽※ | m³ | 1.071 | 1.468 | 2.005 |
ピークカット部 | m³ | 0.098 | 0.124 | 0.171 |
担体流動槽 | m³ | 0.389 | 0.569 | 0.761 |
沈殿槽 | m³ | 0.145 | 0.196 | 0.275 |
消毒槽 | m³ | 0.021 | 0.021 | 0.021 |
総容量※ | m³ | 1.626 | 2.254 | 3.062 |
ブロワ風量 | L/分 | 50 | 60 | 80 |
XE-5型の処理能力
以下はXE-5型の処理能力の詳細です。
項目 | 値 |
処理対象人員 | 5人 |
日平均汚水量 | 1.0㎥/日 |
放流水BOD | 20mg/ℓ以下 |
放流水SS | 20mg/ℓ以下 |
放流水T-N | 20mg/ℓ以下 |
まとめ

ダイキXE型は、固液分離型の流量調整付き担体流動循環方式を採用し、担体に付着した微生物が有機物を効率よく分解します。
ブロワーの風量は少なく設定されており、省エネで環境負荷を抑えた運用が可能です。間欠定量移送装置により、水を一定量ずつ段階的に送ることで、処理の安定性が高まります。
ダイキXE型浄化槽を長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。逆止弁やポンプの清掃・交換は、詰まりや故障の予防に効果的です。