メンテナンス・点検

【クボタKZ型】浄化槽詰まり解消法!点検手順&よくあるトラブル紹介

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クボタKZ型浄化槽の点検で、どこを確認すればよいのか迷った経験はありませんか?メンテナンスが難しく感じる方も少なくありません。

適切に管理しないと、詰まりや故障などのトラブルが発生します。本記事では、クボタKZ型浄化槽の点検手順と、トラブル発生時の対処法を解説します。

記事を読めば、日常的な点検方法や詰まりを解消する具体的な手順がわかります。

KZ型の水の流れ|点検とトラブル防止

クボタKZ型浄化槽は、定期的な点検が欠かせません。メンテナンスポイントについて、以下の内容を解説します。

  • 嫌気ろ床槽のガス抜き作業
  • 詰まりやすい箇所と対策
  • 詰まりの原因と対策
  • 好気ろ床槽の詰まり解消法
  • 担体流動槽の詰まり解消法
  • 移動床式ろ過槽の詰まり解消法

嫌気ろ床槽のガス抜き

6番の嫌気ろ床槽は詰まりやすいため、点検時には必ずガス抜きを行いましょう。流れの状況を確認し、詰まりの兆候がないか注意深くチェックすることが重要です。

» KZ型の内部構造(外部リンク)

詰まりやすい箇所と対策

KZ型やKZⅡ型浄化槽で特に注意が必要なのは「1番」の好気ろ床槽です。好気ろ床槽は詰まりやすいため、メンテナンスが欠かせません。

以下の写真は、詰まりが発生している現場です。

以下の写真は、詰まり解消後の槽内です。

詰まりの原因と対策

汚泥の濃度が高くなると、トイレットペーパーや食べカスが撹拌装置に絡まり、詰まりの原因になります。スカムが配管や流入口を塞ぐと、水の流れが悪くなり、汚水が逆流します。

詰まりが起きると撹拌が止まり、処理能力が低下します。臭気の発生や水位の上昇といったトラブルも発生します。

詰まりが頻発する場合は、浄化槽清掃の頻度を増やしましょう。

好気ろ床槽の詰まり解消法

詰まりが頻繁に発生する場合は、現場での対策をおすすめします。

» 配管の細工方法

以下の動画で、詰まり解消方法を解説しています。

担体流動槽の詰まり解消法

以下の動画で、高負荷時に発生する詰まりの解消法を実演しています。

移動床式ろ過槽の詰まり解消法

移動床式ろ過槽の詰まりは、水道ホースを接続して水圧を利用し、配管内の汚れを除去します。素早く詰まりを解消できる効果的な方法です。

クボタKZ型の特徴|高性能とコンパクト設計

KZ型浄化槽1槽

クボタKZ型は、独自の「担体流動ろ過循環方式」を採用しています。汚水を槽内でゆっくり循環させて効率的に処理します。

KZ型浄化槽2槽

KZ型の特徴について、以下の内容を解説します。

  • KZ型放流水の処理性能
  • KZ型のフローシート
  • KZ型人槽別ブロワー風量
  • KZ型浄化槽容量|5人槽・7人槽・10人槽

KZ型の放流水の処理性能

KZ型の放流水の処理性能は、以下のとおりです。

項目基準値
BOD20mg/L以下
T-N20mg/L以下

KZ型のフローシート

KZ型のフローシートは、以下を参考にしてください。

  1. 流入
  2. 好気ろ床槽
  3. 沈殿分離槽
  4. 嫌気ろ床槽
  5. 担体流動槽
  6. 移動床式ろ過槽
  7. 処理水槽
  8. 消毒槽
  9. 放流

KZ型の人槽別ブロワー風量

KZ型の人槽ごとの風量は、以下のとおりです。

  • 5人槽:60ℓ
  • 7人槽:80ℓ
  • 10人槽:120ℓ

KZ型には、適切な風量のブロワーを設置することが大切です。風量が不足すると微生物の働きが弱まり、処理能力が低下します。

» ブロワーの仕組み

KZ型人槽別の槽容量|

KZ型の人槽別の槽容量は、以下のとおりです。

  • 5人槽:1.406㎥
  • 7人槽:1.955㎥
  • 10人槽:3.219㎥

まとめ

クボタKZ型は、高性能でコンパクトな設計が特長です。設置スペースが限られる家庭にも適しており、小型ながら優れた処理能力を発揮します。

定期的にメンテナンスを行えば、寿命を延ばし、効率的な運用を長く維持できます。単独処理浄化槽からの入れ替えにもスムーズに対応可能です。

クボタKZ型浄化槽を安全に長く使うため、計画的な管理を徹底しましょう。

» 浄化槽補助金について

ABOUT ME
いなかの浄化槽
いなかの浄化槽
わたしは、浄化槽業界に10年以上携わる現役の浄化槽管理士です。「浄化槽をもっと身近に、浄化槽の仕事が好きになる」をコンセプトに、ブログやSNSで情報を発信しています。 浄化槽は、主に下水道が整備されていない地域で活躍する重要なインフラ設備です。微生物の働きを利用して汚水を浄化する仕組みで、適切な維持管理が欠かせません。 維持管理には、浄化槽管理士、清掃員、検査員、そして浄化槽所有者の協力が必要です。多くの方に浄化槽の役割や正しい使用方法を伝える活動に取り組んでいます。
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