「事故なく安全に作業したい」というのは、現場で働く人みんなの願いです。ふだんの仕事では見落としがちな危険や、慣れによる油断が思わぬ事故につながります。

浄化槽の仕事でも、車の移動・点検・清掃などの作業にさまざまな危険がひそんでいるのです。

この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私が、安全の専門家の知見と現場の実例をもとにKY活動(危険予知活動)のやり方を紹介します。

チーム全体の安全意識を高めて、事故を防ぐのに役立ててください。

» 浄化槽基礎知識

KY活動とは|作業前に危険を予想して事故を防ぐ取り組み

KY活動(危険予知活動)とは?浄化槽業務での役割

KY活動(危険予知活動)は作業中にひそむ危険を前もって予想し、対策をとって事故を防ぐ取り組みです。

浄化槽の管理の仕事でも大切な役割があります。点検や保守作業は現場ごとに危険が違うため、前もって危険を「予知」して正しく行動しましょう。

KY活動はチームで取り組むと事故を防ぎやすい

危険予知は1人に任せず、会社全体で取り組むことが大切です。

1人では見落としがちな危険も、チームで取り組めば気づきやすくなります。チームで取り組むメリットは次の3つです。

  • ほかのメンバーの目線で新しい気づきが得られる
  • 1人では見落とす危険をチームで共有して対応できる
  • ほかのメンバーの行動や習慣から安全意識を高められる

チームで取り組めば危険を避ける力が高まり、毎日の仕事がより安全になります。

車両移動時のKY活動|運転中の危険と安全対策

車両移動時のKY活動|運転中の危険と安全対策

浄化槽の仕事では現場から現場への移動に車が欠かせません。運転中にはさまざまな危険があるので、チェックリストを使って安全運転を心がけましょう。

車で移動するときに確かめたい8つの項目

車で移動するときに気をつけたいポイントは次の8つです。

  • 歯止めやコーンを置いて車が動き出すのを防ぐ
  • 見通しの悪い道を避けて事故を防ぐ
  • 敷地内ではできるだけゆっくり運転する
  • 交差点に入るときは歩行者やほかの車を確かめる
  • マンホールや散水栓の上に車両を停めない
  • 通学路や子どもの多い場所ではスピードを落としてゆっくり走る
  • 夜や天気が悪いときはライトをつけて見えやすくする
  • バックモニターだけでなく、自分の目でもまわりを確かめる

これらを意識するだけで、車で移動するときの危険を大きく減らせます。

保守点検作業のKY活動|槽内作業の危険と対策

保守点検作業のKY活動|槽内作業の危険と対策

浄化槽の点検や保守作業には危険がともないます。槽の中はせまく有害なガスがたまりやすいため、前もって危険を確かめて対策することが大切です。

保守点検作業で押さえたいKY活動チェックリスト

保守点検で確かめたい項目は次の5つです。

  • 消毒剤を吸いこまないようにマスクなどの保護具をつける
  • ヘルメットや手袋をつけてケガを防ぐ
  • こまめに水分補給し、熱中症のリスクを避ける
  • 作業中はハチやマムシなどに気をつける
  • 電動工具を使うときは感電やケガに気をつける

これらに気をつければ保守点検中の事故を防げます。

清掃作業のKY活動|浄化槽清掃で注意すべきポイント

浄化槽の清掃作業にも特有の危険があります。次のチェックリストを参考に安全に作業しましょう。

清掃作業で確認したいKY活動チェックリスト

清掃で確かめたい項目は次の5つです。

  • 担体をまちがって吸いこまないように吸引と排出を操作する
  • ホースの詰まりを防いで作業をスムーズに進める
  • サクションホースが暴れて建物を傷つけないようにする
  • 浄化槽・配管・バルブが壊れていないか確かめる
  • 仕切り板が割れないようにくみ取る量を調整する

これらを守れば清掃作業を安全に進められます。

» 浄化槽業者の電話対応と営業のコツ

KY活動を続けるコツ|LINEオープンチャットで情報共有

KY活動を続けるコツ|LINEオープンチャットで情報共有

KY活動を毎日積み重ねることで、浄化槽の仕事はより安全になります。

自分で取り組むだけでなく、ほかの管理士と情報を共有するのも大切です。

LINEオープンチャットには浄化槽関係者が集まり、毎日の仕事に役立つ情報を交換しています。

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いなかの浄化槽
いなかの浄化槽
浄化槽業界に10年以上携わる現役の浄化槽管理士です。 「浄化槽をもっと身近に、浄化槽の仕事が好きになる」をコンセプトに、現場で得た気づきや詰まりの解消法、ブロワーの修理方法などをYouTubeやSNSで発信しています。 浄化槽は下水道が整備されていない地域で活躍するインフラ設備です。微生物の働きで汚水をきれいにする仕組みのため、適切な維持管理が欠かせません。その維持管理は浄化槽管理士・清掃員・検査員、そして所有者の協力があって初めて成り立ちます。 浄化槽の役割や正しい使い方を、一人でも多くの方に知ってもらえるよう活動しています。