ブロワーが停止して困っていませんか?ブロワーは浄化槽の「心臓部」といえる重要な装置です。
停止すると浄化機能が低下し、不快なニオイや水質の悪化、環境への悪影響が発生します。
この記事では、ブロワー停止時の対処法、修理や交換のタイミング、購入時の注意点を解説します。
ブロワー停止による問題点と解決策を理解し、迅速な対応ができるよう準備を整えましょう。
ブロワーが故障すると発生する問題
ブロワーが故障すると発生する問題は、以下のとおりです。
- ブロワー停止による影響
- ブロワーの寿命と消耗部品
ブロワー停止による影響
ブロワーが故障や停止した場合、修理・交換が必要です。ブロワー停止による影響は、以下を参考にしてください。
- 不快なニオイの発生
- 浄化槽の機能低下
- 処理機能低下による水質の悪化
- 配管詰まりによる水流の不具合
- 環境に悪影響
- 浄化槽本体の損傷(ろ材など)
以下の動画では、ブロワーが停止した際の槽内の状態をご覧いただけます。
放置すると、以下の動画の状態になってしまいます。
ブロワーの寿命と消耗部品
ブロワーには消耗部品が含まれるため、故障は避けられません。主な故障原因は以下のとおりです。
- コイルが経年劣化や過負荷で故障する
- ゴム弁が破れる
- ロッド(磁石)が割れる
- 風量調整弁の故障で過剰な負荷がかかる
- 粉塵や汚れがブロワー内部に詰まる
- 過熱や異常音、動作不良が発生する
長時間の稼働によって、部品の劣化や摩耗が進みます。
故障の主な原因は、内部部品である「ダイヤフラムの劣化」です。ブロワーの寿命はおおよそ5〜10年です。
ブロワーの役割|浄化機能の維持に必須な理由
ブロワーの役割と機能維持に必須な理由は、以下のとおりです。
- 微生物に酸素を送る役割
- 移送・循環・返送・流量調整の役割
微生物に酸素を送る役割
ブロワーの主な役割は、槽内の微生物に酸素を供給することです。
微生物は汚水中の有機物を分解するために酸素が必要なため、24時間空気を供給し続けています。
ブロワーが停止すると酸素供給が途絶え、微生物が死滅します。死滅するとニオイが発生する原因です。
移送・循環・返送・流量調整の役割
槽内には移送管や返送管など、さまざまな配管が設置されています。バルブを調整し、エアー供給量に応じて汚泥の移送や返送を行います。
ブロワーが停止すると全体の機能も停止し、水の流れを調整できなくなります。排水の流れが悪化し、詰まりの原因になります。
ブロワー停止時の対処方法
ブロワーが停止した場合の対処方法は、以下を参考にしてください。
- 予備のブロワーを設置する
- ネットで新しいブロワーを購入する
- ブロワーの修理方法と交換手順
- ブロワー交換後はニオイが発生する
予備のブロワーを設置する
何か臭うな〜
ブロワーが停止すると周囲にニオイが発生し、自分や近隣住民に不快感を与えます。
ニオイの発生を最小限に抑えるためには、管理会社に予備のブロワーを設置してもらうことが有効です。
予備があればブロワーが故障しても迅速に対応でき、ニオイの発生を抑えられます。
ネットで新しいブロワーを購入する
お客様にブロワーが故障して見積もりを提示すると、以下の反応があることがあります。
高い!ネットだと〇〇円なのに
ネット上の価格より高い理由は、見積もりに取り付けや撤去、処分費用、補償などが含まれているためです。
ネットで購入して自分で取り付ける場合、後々のサポートが受けられないこともあるため注意が必要です。
取り付けに不安がある場合は、ネットで購入したブロワーを管理業者に取り付けてもらいましょう。
ブロワーの修理方法と交換手順
修理は比較的簡単ですが、消耗品の交換や修理が不可能なケースもあります。そのため、ブロワーの修理判断は管理業者に任せるのが安心です。
修理可能であれば、新品交換よりコストを抑えられます。修理に興味がある方は、上記の動画を参考にしてください。
ブロワー交換後はニオイが発生する
ブロワー交換後は、死滅した微生物が撹拌され空気中に拡散するため、1〜2日間は強いニオイが発生します。
微生物の回復には時間がかかるため、ニオイが気になる場合はシーディング剤の併用が効果的です。
シーディング剤は微生物の活性を促進し、脱臭効果があります。使用方法は、トイレに直接流すだけでニオイの軽減と浄化機能の回復に役立ちます。
ニオイを防ぐためには、浄化槽の定期清掃も有効です。清掃では、バキュームカーで汚泥を吸引し、槽内をきれいにします。
以下の動画では、浄化槽清掃の実際の様子をご覧いただけます。
ブロワーの重要性とメンテナンスの必要性
ブロワーが停止すると以下の問題が発生します。
- ニオイの発生
- 浄化槽の性能低下
- 排水詰まり
- 水質悪化
- 環境への悪影響
- 近隣住民への迷惑
- 浄化槽内部の故障や破損
ブロワーの停止は浄化槽全体の機能に大きく影響するため、迅速な対応が必要です。
定期的なメンテナンスや予備ブロワーの準備を行い、故障時には速やかに修理や交換をしましょう。
紹介した対処法や予防策を参考に、ブロワーの正常な運転を維持し、浄化槽の処理能力を確保してください。