【泡が止まらない】浄化槽の発泡原因と対策|人槽の基準・寿命について解説!
- 浄化槽から泡が出る原因は?
- 浄化槽の人槽はどう決まる?
- 浄化槽の寿命はどのくらい?
浄化槽は毎日の生活に必要な設備です。管理をさぼると汚れた水をきれいにする力が落ちてしまいます。
発泡の主な原因は洗剤の使いすぎや微生物の働きの低下です。
この記事では泡が出る原因や人槽の決まり方と寿命について解説します。基本を知っておくとトラブルを防ぎやすくなります。
浄化槽で発泡が起きる主な原因

浄化槽で発泡が起きる原因は主に次の3つです。
- 洗剤の使いすぎ
- 微生物の働きの低下
- 放線菌の増えすぎ
洗剤の使いすぎ
洗剤を一度にたくさん流すと泡が出ます。浄化槽の中の「ばっ気槽」で洗剤がかき混ぜられて泡になるためです。
微生物の働きの低下
微生物の働きが弱まると泡が出やすくなります。弱まる理由は主に次の2つです。
- 気温や水温の変化による微生物の増減
- 使用開始直後で微生物のバランスが不安定
気温や水温が変わると微生物の働きも変わります。
そのため泡が出やすくなります。海の赤潮のように微生物は環境の変化で急に増えたり減ったりします。
新しく設置した浄化槽では微生物がまだすみついていません。
そのため泡が出やすくなります。対策には「シーディング剤」が効果的です。
シーディング剤は微生物や酵母を乾燥させて粉にしたものです。
使うと槽の中に微生物がすみつきやすくなります。水をきれいにする力も上がります。
単独処理浄化槽では茶色い泡が出ることがあります。
お風呂や台所のお湯が入ってこないので水温が低くなりやすいためです。
微生物は水温が高いほうがよく働きます。
水温が低いうえに入ってくる水の量が少ないと汚れが薄まりません。すると茶色い泡が出やすくなります。
放線菌の増えすぎによる発泡
放線菌(糸のような形をした細菌の仲間)がばっ気槽で増えすぎると泡が出ます。
この泡は茶色っぽくてねばねばしています。水をかけてもなかなか消えません。
ふつうの消泡剤(泡を消す薬)では効きにくいので対策が難しいことがあります。
放線菌が増えやすい5つの条件
放線菌は次のような環境で増えやすくなります。主に工場などの大きな施設で当てはまる条件です。
- 排水に油分や炭水化物が多く含まれる場合
- 外気温や水温が変化する場合
- 牛乳や乳製品の工場からの排水が含まれる場合
- 微生物の栄養になる窒素やリンが足りない、またはかたよっている場合
- 水に溶けている酸素(DO)が多い場合
- 膜で水をこす「膜分離活性汚泥法(MBR)」という方式を使っている場合
浄化槽の発泡を消す対処法

泡が出ている浄化槽の写真です。シリコン消泡剤を使って泡を消します。

消泡剤を使った後の写真です。シリコン消泡剤は水でうすめて使います。
少しの量でもよく効きます。泡がたくさん出ているときはうすめずにそのまま入れると早く消えます。
泡の原因によって対処法は変わります。洗剤が原因なら使う量を減らします。微生物がすみついていないならシーディング剤を使います。
放線菌が原因の泡は消泡剤が効きにくいので管理業者に相談してください。
浄化槽の人槽の決め方

浄化槽の人槽の決め方を以下で解説します。
- 延べ床面積による人槽の目安
- 人槽の基準と地域ごとのルール
延べ床面積による人槽の目安

2人しか住んでいないのになんで7人槽?
人槽は実際に住んでいる人数ではなく延べ床面積(全部の階の床面積を合計した広さ)で決まります。
下の表を参考に延べ床面積から人槽の目安を確認してください。
| 延べ床面積 | 人槽 |
| 130㎡以下(約40坪以下) | 5人槽 |
| 130㎡を超える(約40坪を超える) | 7人槽 |
| 2世帯住宅(キッチンまたは浴室が2箇所以上ある場合) | 10人槽 |
表は一般的な目安です。現場の状況で人槽は変わるので設置業者に相談してください。
人槽の基準と地域ごとのルール
人槽の基準は日本産業規格(JIS A 3302:2000)で決められています。
ただし住んでいる地域の条例によって基準が変わることがあります。
地域によっては条件を満たせば7人槽ではなく5人槽にできることもあります。すでに建っている家で住む人が少ない場合などです。
浄化槽を設置するときは地域のルールや使い方に合わせて適切な人槽を選びましょう。
浄化槽の耐用年数と寿命を延ばすコツ

浄化槽の寿命に関わるポイントは次の3つです。
- 浄化槽の寿命は約20〜30年が目安
- 寿命を延ばすには定期メンテナンスが必須
- 最新の浄化槽は耐久性が向上
浄化槽の寿命は約20〜30年が目安
浄化槽の寿命(耐用年数)は一般的に約20〜30年です。設置場所や周りの環境によって寿命は前後します。
地盤がしっかりした場所では長持ちします。地震が多い地域や地下水が地面の近くまである場所では傷みが早くなります。
寿命を延ばすには定期メンテナンスが必須
浄化槽を長持ちさせるにはきちんと維持管理を続けることが大切です。
年1回の清掃と法定検査に加えて定期的な保守点検があります。これらをさぼると水をきれいにする力が落ちていきます。
点検や清掃で異常を早く見つけることが寿命を延ばすポイントです。
最新の浄化槽は耐久性が向上
最新の浄化槽は材料や設計がよくなってさびや傷みに強くなりました。点検や清掃を続ければ寿命は30年以上も期待できます。
災害や大きなトラブルがなければ長い間安心して使えます。さらに省エネ性能も上がっているので電気代が下がるという良い点もあります。
まとめ|発泡対策と維持管理で浄化槽は長持ちする

この記事の内容を振り返ります。
- 発泡の主な原因は洗剤の使いすぎと微生物の働きの低下
- 泡は消泡剤で消せる。放線菌が原因なら管理業者に相談
- 人槽は建物の延べ床面積で決まる
- 浄化槽の寿命は約20〜30年
浄化槽には定期的な維持管理が必要です。
正しく使えば浄化槽は長持ちします。川や海を汚さずにすみます。
日々の維持管理できれいな水と快適な暮らしを守りましょう。







