浄化槽業界で働く人の多くは「地域や環境の役に立っている」と日々感じています。

一方で下水道の整備や人口減少に不安を感じている人も少なくありません。

浄化槽は生活を支える大切なインフラです。

結論をいうと今後も仕事はなくなりません。業界が急に小さくなることも考えにくいです。

この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私が浄化槽業界の現状と今後の見通しを解説します。浄化槽の仕事がこの先も続く理由がわかります。

浄化槽業界はなくならない?仕事の現状と今後の需要を現役管理士が解説
じょー太郎くん

インフラとは生活を支える基盤(道路・上下水道・電力など)のことです。

浄化槽の役割|下水道のない地域を支える大切なインフラ

浄化槽は地域を支える重要なインフラ

浄化槽はどのように私たちの生活を支えているのでしょうか。順に見ていきましょう。

  • 浄化槽は下水道のない地域で汚れた水をきれいにする
  • 下水道を通せない地域は浄化槽が代わりを担う

浄化槽は下水道のない地域で汚れた水をきれいにする

浄化槽は下水道がまだ通っていない地域で使われる設備です。トイレや台所から出た汚れた水をきれいにしてから川などに流します。

汚れた水を処理すれば川や地下水の汚れを防げます。

下水道がまだない人の少ない地域や郊外では浄化槽が生活インフラの中心です。災害で下水道が壊れても浄化槽は家ごとに動き続けられます。

» 浄化槽基礎知識

下水道を通せない地域は浄化槽が代わりを担う

都市部では下水道の整備が進んでいます。

一方で地方や山あいの地域ではお金がかかりすぎて下水道を通せない場所が多くあります。そうした地域で使われているのが浄化槽です。

こうした地域では浄化槽が下水道の代わりになって川や海の水をきれいに保っています。

これからも下水道と浄化槽が力を合わせて日本の水を守るかたちは変わらないでしょう。

浄化槽業界の今後|新設は減っても点検・清掃の需要は続く

浄化槽業界の課題と今後の需要見通し

浄化槽業界がかかえる課題と今後の需要の見通しを整理します。

  • 人口が減っても点検・清掃の仕事はなくならない
  • 合併処理浄化槽への入れ替えで仕事が生まれる

人口が減っても点検・清掃の仕事はなくならない

地方では人口減少と高齢化が進んでいます。そのため浄化槽を新しく設置する件数はゆるやかに減っています。

一方で浄化槽は毎日の生活に欠かせないインフラです。需要が大きく落ち込む心配はありません。

浄化槽がある限り保守点検や清掃の仕事はなくなりません。この需要は今後も続く見込みです。

合併処理浄化槽への入れ替えで仕事が生まれる

浄化槽には2つの種類があります。

トイレの水だけを処理する「単独処理浄化槽」と台所やお風呂の水もまとめて処理する「合併処理浄化槽」です。

合併処理浄化槽のほうが流す水がきれいです。川や海への負担をぐっと減らせます。

単独処理から合併処理への入れ替えには国や自治体の補助金が出ることもあり、入れ替えの仕事も安定して続いています。

» 補助金についての詳細

入れ替えの工事や点検には浄化槽設備士や浄化槽管理士といった国家資格が必要です。

資格を持つ人はこれからも求められます。

浄化槽業界の強み|景気と法律に守られて仕事が安定している

景気と法律に守られた浄化槽業界の強み

浄化槽業界が景気や法律に支えられている理由を整理します。

  • 家庭の水の処理は景気に関係なく毎日必要
  • 点検や清掃は浄化槽法で義務になっている

家庭の水の処理は景気に関係なく毎日必要

景気がどうであれ家庭から出る水の処理は毎日必要です。

不景気になっても点検や清掃の仕事は大きく減りません。みんなの生活に関わる仕事なので売上も安定しています。

地元で長く続けている業者が多いのも特徴です。

点検や清掃は浄化槽法で義務になっている

浄化槽法では保守点検・清掃・法定検査を受けることが浄化槽を持っている人の義務と決められています。

守らないと役所からの指導や罰則があります。つまり点検や清掃の仕事は法律によって守られているのです。

この仕組みが浄化槽業界の安定を支えています。

» 浄化槽法や罰則について

浄化槽業界の可能性|若手と省エネ技術が業界を変える

新しい技術と若手の活躍が広げる業界の可能性

浄化槽業界の新しい技術と若手の活躍を見ていきましょう。

  • 若手が増えると新しいやり方が広まる
  • 省エネのブロワーで環境への負担を減らせる

若手が増えると新しいやり方が広まる

浄化槽業界では若い世代も少しずつ入ってきています。

環境問題への関心が高まるなかで「自然を守る仕事」として魅力を感じる人が増えているからです。

若い人が入ると新しいやり方も広まりやすくなります。業界全体に活気が出ます。

» バキュームカーの業務内容

省エネのブロワーで環境への負担を減らせる

浄化槽業界では電気を少なくおさえられるブロワーなど省エネの技術が広まっています。

仕事の手間を減らしながら環境への負担も小さくできます。

お客さんとの信頼関係|長い契約と口コミが業界を支える

業界の安定を支えるお客さんとの信頼関係

お客さんとの信頼関係づくりが業界の安定にどうつながるのかを見ていきます。

  • すばやく丁寧な対応が信頼につながる
  • 信頼されると長い契約と口コミで仕事が安定する

すばやく丁寧な対応が信頼につながる

浄化槽の仕事ではお客さんとうまくやり取りする力が大切です。

トラブルが起きたときにすばやく丁寧に対応すると信頼されやすくなります。ふだんの点検や清掃の現場でもお客さんとの関係づくりは大切です。

丁寧な対応と相手の気持ちに寄り添う姿勢があればお客さんは満足します。ほかの業者に乗り換えられることも減ります。

信頼されると長い契約と口コミで仕事が安定する

信頼を積み重ねると契約が長く続き、仕事も安定します。

地域で「信頼できる業者」として知られると、紹介や口コミで新しいお客さんも増えていきます。

まとめ|社会と環境を支える浄化槽業界の未来

まとめ|社会と環境を支える浄化槽業界の未来

浄化槽業界は景気に左右されにくいうえ、社会的にも大切な役割を担っています。

人口減少や下水道整備が進むという課題はあります。それでも多くの地域で浄化槽は今も必要とされているのです。

環境を守り災害にも強いインフラとして浄化槽の役割はこれからも重要です。需要は続きます。

浄化槽の仕事は安定して長く働けて、社会や環境の役に立っていると実感できる仕事です。

» 浄化槽基礎知識

ABOUT ME
いなかの浄化槽
いなかの浄化槽
浄化槽業界に10年以上携わる現役の浄化槽管理士です。 「浄化槽をもっと身近に、浄化槽の仕事が好きになる」をコンセプトに、現場で得た気づきや詰まりの解消法、ブロワーの修理方法などをYouTubeやSNSで発信しています。 浄化槽は下水道が整備されていない地域で活躍するインフラ設備です。微生物の働きで汚水をきれいにする仕組みのため、適切な維持管理が欠かせません。その維持管理は浄化槽管理士・清掃員・検査員、そして所有者の協力があって初めて成り立ちます。 浄化槽の役割や正しい使い方を、一人でも多くの方に知ってもらえるよう活動しています。