【セキスイSGC型浄化槽】仕組みと管理ポイント|ガス抜き・詰まり対策を解説
古い浄化槽はメーカーの情報がネット上に少なく、管理方法に悩む方も多いです。この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私が、セキスイSGC型について次の5つを解説します。
- セキスイSGC型の処理方式
- セキスイSGC型の槽容量
- ブロワーの風量
- 日常点検や清掃などの管理ポイント
- 詰まりが発生した場合の対処法
5人槽の処理能力を表にまとめました。
| 処理能力 | |
| 処理対象人員 | 5人 |
| 日平均汚水量 | 1.0㎥ |
| 放流水BOD | 20mg/L以下 |
| BOD除去率 | 90%以上 |
セキスイSGC型の処理方式|嫌気ろ床+生物ろ過の仕組み
嫌気ろ床と生物ろ過を組み合わせた処理の流れ

処理方式は「嫌気ろ床+生物ろ過」の組み合わせです。

セキスイSGC型は日立KGF-2型と同じ仕組みの浄化槽です。

汚水はまず嫌気ろ床槽に入り、ろ材を通るあいだに固形物と水に分けられます。そのあと生物ろ過槽で微生物が汚れを分解し、処理水槽・消毒槽を通ってきれいになった水が放流されます。
生物ろ過の仕組みと微生物の働き
生物ろ過は微生物の働きで汚水を浄化する方法です。
担体は微生物がすみつくためのスポンジ・プラスチック・セラミックなどの材料です。担体には微生物がつきやすく、汚れを分解する力が高まります。
担体についた微生物が汚水の中の汚れのもと(有機物)を分解して、水をきれいにします。
生物ろ過槽にはたまった汚れを落とすための逆洗管がついています。
決まった時刻になると自動で弁が切り替わり、空気の流れを変えて汚れをはがす「逆洗」が始まります。
嫌気性微生物の特徴|酸素を使わず汚水を分解
嫌気性微生物の特徴は次の3つです。
- 酸素を使わず有機物を分解する
- 嫌気ろ床槽内で有機物を処理する
- 分解するときにメタンガスや硫化水素を出す
好気性微生物の特徴|酸素で有機物を分解
好気性微生物の特徴は次の2つです。
- 酸素を使って有機物を分解し、二酸化炭素や水に変える
- 生物ろ過槽内で有機物を浄化する
セキスイSGC型の槽容量一覧|人槽別の処理フローと構造

5人槽の容量内訳と処理フロー
| セキスイSGC型5人槽 | 槽容量(㎥) |
| 嫌気ろ床槽第1室 | 1.035 |
| 嫌気ろ床第2室 | 0.517 |
| 生物ろ過槽 | 0.400 |
| 処理水槽 | 0.139 |
| 消毒槽 | 0.021 |
| 放流 |
合計容量は2.112㎥です。
6〜10人槽の総容量一覧
| 人槽 | 総容量(㎥) |
| 6人槽 | 2.471 |
| 7人槽 | 2.870 |
| 8人槽 | 3.488 |
| 10人槽 | 4.293 |
セキスイSGC型のブロワー仕様と風量
風量低下時の対応とブロワー交換の注意点
セキスイSGC型には風量80L/分の2口ブロワーが使われています。初期の標準機種はMB-80W型ですが、今は生産が終わっています。
ブロワーの風量が弱くなったときや故障したときは、新しい機種に交換するのがおすすめです。
最新型は省エネ仕様で、電気代の節約と環境への負担を減らすのに役立ちます。
セキスイSGC型の管理ポイント|ガス抜きと詰まり対策
ガス抜き作業の基本|ろ材の浮き上がりを防ぐ
ろ材の中にメタンガスなどのガスがたまると、その力でろ材が持ち上がります。
ガス抜きをしないままにすると、ろ材を支えている板がこわれたりろ材が槽の底に落ちたりするおそれがあります。
ガス抜き作業の手順は次の動画で確かめてください。
生物ろ過槽の詰まり対策と担体交換のタイミング

生物ろ過槽のスポンジ担体は逆洗で汚れを取り除きます。ただし汚れは完全には落ちず、長く使うほど担体が傷んで水の流れが悪くなるのが難点です。
担体が詰まると水が流れにくくなり、生物ろ過槽の水位が上がります。逆洗や詰まりの除去をしても水位がもとに戻らないときは、担体を交換しましょう。
担体の入れ替えの様子は次の動画を参考にしてください。
まとめ|セキスイSGC型の処理方式と管理ポイント
セキスイSGC型浄化槽は嫌気ろ床と生物ろ過を組み合わせた構造です。性能を保つには定期的なガス抜きが必要です。
たまったガスを抜けばろ材がこわれるのを防げます。生物ろ過槽ではスポンジ担体の詰まりが処理する力を下げる原因になります。
逆洗でよくならないときは担体を交換しましょう。






