浄化槽の寿命は20〜30年?入れ替え費用の相場と補助金について解説!
いま使っている浄化槽を「まだ使えるから大丈夫」と思っていませんか?
普段あまり意識しない浄化槽も長く使うと少しずつ傷んでいきます。浄化槽の耐用年数は約20~30年です。
浄化槽の内部が古くなると水が汚れたり漏れたりします。この記事では浄化槽管理士歴10年以上の私が浄化槽が古くなったサインや撤去の方法を解説します。
家計と環境にやさしい合併処理浄化槽への入れ替えも考えてみましょう。
入れ替えにかかる費用や補助金で負担を減らす方法もわかります。
浄化槽の耐用年数は20〜30年が目安|経年劣化のサイン

浄化槽は長く使うと少しずつ傷んでいきます。
傷みが進んだら入れ替えや下水道への切り替えを考えましょう。一般的に使い始めてから20~30年が入れ替えの目安です。
使える年数の目安である耐用年数を過ぎると点検や清掃をしていても傷みは避けられません。傷みやすい箇所は次の4つです。
- 漏水・湧水・ひび割れや腐食の発生
- 内部装置の不具合や仕切り板の破損
- ブロワーや放流ポンプなどの機器の劣化
- 配管やマスの劣化・勾配不良
漏水・湧水・ひび割れや腐食の発生
浄化槽本体の材質にはコンクリート製やFRP製がよく使われます。
コンクリート製がひび割れる主な原因は内部の鉄筋がさびてふくらむことです。
FRP製は長い間土の重みを受けると素材がもろくなります。どちらの材質でも劣化が進むと水が漏れたり土が入り込んだりするおそれがあります。
浄化槽は地中に設置されているため地震や地盤の変化の影響を受けやすい設備です。震度5強以上の揺れではひび割れや漏水が起こる場合もあります。
浄化槽の近くに大きな樹木を植えるのは避けましょう。根が浄化槽や配管に入り込むと破損や詰まりの原因になります。
内部装置の不具合や仕切り板の破損
浄化槽の内部にはバルブ・配管・ろ材などの設備があります。長年使うと劣化して配管の破損やバルブの故障、ろ材の流出などの不具合が起こります。
汚泥を分けて処理するための仕切り板が壊れると汚水をきれいにできなくなるので要注意です。
使い始めて20~30年たって不具合が見られる場合は下水道への接続や浄化槽の入れ替えを考える時期です。
単独処理浄化槽は構造が簡単なので劣化すると機能が落ちやすい傾向があります。
ブロワーや放流ポンプなどの機器の劣化

空気を送るブロワーや排水をくみ上げる放流ポンプは浄化槽本体よりも寿命が短いです。
ブロワーの寿命は約5~10年です。10年を超えると風量が落ちたり異音が出たりします。
放流ポンプの寿命は約7〜12年です。消耗品なので定期的に交換が必要です。機器を交換するときに浄化槽本体の傷みが見つかった場合は浄化槽全体の入れ替えを考えましょう。
マンホールは設置状況にもよりますが約15年、バルブやろ材など槽の中の部品も約15年が交換の目安です。
不具合が起きたときは契約している管理会社に点検を頼みましょう。修理で長く使えるのか交換が必要なのかを確かめてもらえます。
修理箇所が多く費用がかさむ場合は新しい浄化槽への入れ替えや下水道への接続のほうが長い目で見ると安くすみます。
配管やマスの劣化・勾配不良
浄化槽と各排水口をつなぐ配管や中継マスも年月とともに劣化します。
塩ビ配管は長い間地中に埋まっているので継ぎ目から水漏れが起こりがちです。配管が壊れると浄化槽の処理機能に悪い影響が出ます。
水が流れるための勾配が足りない浄化槽も少なくありません。水の流れが悪くなり槽の中がいつも満水になります。満水だと消毒剤が早く溶けてしまい十分な処理ができません。
見た目に異常がなくても耐用年数を超えた浄化槽は見えない箇所に問題が隠れています。使い始めてから20~30年を目安に浄化槽の入れ替えを考えましょう。
浄化槽の寿命を延ばす5つの方法

環境省は点検や清掃などの長寿命化対策を前提に、浄化槽を50年程度使うのが妥当と示しています。日々の使い方と維持管理しだいで寿命は大きく変わります。
» 浄化槽長寿命化計画策定ガイドライン第2版(環境省)(外部サイト)
寿命を延ばすポイントは次の5つです。
- 定期的に保守点検を実施する
- 浄化槽清掃を定期的に行う
- 法定検査を受ける
- 嘔吐物・油・異物を浄化槽に流さない
- 異常を放置せず早めに修理や対応を行う
次の動画でも維持管理の大切さを解説しています。
保守点検は4か月に1回以上が目安
浄化槽法では種類ごとに保守点検の回数が決められています。一般的な家庭用浄化槽では4か月に1回以上の点検が必要です。
保守点検では異音や水質の変化・機器の劣化や不具合を専門業者が早く見つけられます。見逃しやすい異常にも対応できるので故障を防げます。
清掃は年1回以上で機能を保つ
一般的な家庭用の合併処理浄化槽では年1回以上の清掃が必要です。全ばっ気方式の場合は6か月に1回以上と決められています。
浄化槽を使い続けると底には汚泥が、上部には油や浮いたゴミのスカムがたまります。汚泥がたまりすぎると処理能力が下がりニオイの発生や水質の悪化を招くので注意が必要です。
法定検査は7条・11条とも必ず受ける
法定検査には設置後に行う7条検査と毎年行う11条検査の2種類があります。
検査を受けないと行政の指導や罰則の対象になるうえ、気づかないまま劣化が進むおそれもあります。必ず法定検査を受けましょう。
嘔吐物・油・異物は浄化槽に流さない
とくに嘔吐物・油・異物は浄化槽に大きな負担をかけるので要注意です。大量に流すと槽内の環境が変わり浄化機能が下がります。
油は槽内で固まり配管の詰まりや処理効率の低下につながります。可燃ごみとして処分して排水口には流さないようにしましょう。
異常を放置せず早めに修理・対応する
次の変化に気づいたらすぐに契約している管理会社に相談しましょう。
- 水の流れが悪い
- 排水口や浄化槽周辺からニオイがする
- ブロワーやポンプから異常音がする
これらの異常は家庭では気づきにくいため定期的な保守点検で見つけてもらいましょう。
合併処理浄化槽に入れ替える3つのメリット|機能・環境・補助金面でお得

合併処理浄化槽に入れ替えるメリットは機能・環境・お金の3つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
- 生活排水を一括処理できる
- 環境にやさしく災害にも強い
- 補助金で設置費用を減らせる
生活排水を一括処理できる
合併処理浄化槽はトイレの水だけでなく台所・風呂・洗濯などから出る生活排水もまとめて処理できます。
処理性能が高く汚れを取り除く割合を示すBOD除去率は90%以上です。下水処理場と同じくらいの水準です。
従来の単独処理浄化槽はトイレの排水しか処理しません。台所や風呂の排水はそのまま外に流れます。
合併処理浄化槽に切り替えると外に出す汚れの量を約8分の1に減らせます。
環境にやさしく災害にも強い

合併処理浄化槽に入れ替えると環境への負担を減らせます。
単独処理浄化槽やくみ取り式では台所や風呂から出る生活排水がそのまま川や側溝に流れていました。これが水を汚す原因になっていたのです。
合併処理浄化槽を使えば生活排水をまとめて処理してきれいな水として流せます。自然を守るためにも合併処理浄化槽の導入は大きな意味があります。
浄化槽は災害に強く、故障しても原因を見つけやすい設備です。東日本大震災後の調査ではまったく使えなくなった全損の浄化槽はわずか3.8%でした。
補助金で設置費用を減らせる
合併処理浄化槽への入れ替えでは国や自治体の補助金を使うと自己負担を減らせます。新潟市では5人槽の設置に対して最大80万円を超える補助を受けられます。
補助金には年度ごとの予算枠や台数の上限があるので注意が必要です。
「今年度は◯基まで」と決まっていて人気のある地域では早めに枠が埋まって受付が終わります。早めに計画して申請しましょう。
くみ取り式トイレから水洗トイレに替えると月1回のくみ取り費用もいらなくなります。補助金を使えば費用を抑えながら快適で清潔な暮らしに変えられます。
浄化槽入れ替えの費用相場|5人槽で約80〜120万円

浄化槽の入れ替えで気になるのが費用です。設置工事には数十万円から100万円を超えるお金がかかります。
一般的な戸建て住宅では浄化槽本体と工事費を合わせた相場は次のとおりです。
- 5人槽は単世帯・小規模住宅向けで約80〜120万円
- 7人槽は大きな戸建てや二世帯住宅向けで約100〜140万円
- 10人槽は二世帯+付帯設備のある住宅向けで約120〜150万円
実際の費用は現場の条件や業者によって変わりますが、だいたい上の範囲に収まります。
人槽が大きくなると浄化槽本体の価格が上がります。穴を掘る工事や配管工事も大きくなるので総費用も高くなるのが一般的です。
上の金額は補助金を使う前の費用です。国や自治体の補助金を使うと数十万円が差し引かれて自己負担が軽くなります。
補助金を使ったあとの自己負担の目安は後の「補助金」の章で解説します。
浄化槽入れ替えの費用が変わる要因|人槽・設置条件・業者

同じ大きさの浄化槽でも工事費用は現場の状況によって変わります。「隣の家より高かった」「業者ごとに見積額が違った」という例はよくあります。
費用に差が出る要因は次の3つです。
- 浄化槽の大きさを表す人槽
- 掘削や設置場所の条件
- 業者や地域による価格差
浄化槽の大きさを表す人槽
費用に大きく影響するのが浄化槽の「人槽」です。
人槽は住んでいる人数ではなく建物の床の広さの合計である延床面積や設備から決まります。
人槽が大きくなるほど浄化槽の本体価格が高くなります。人槽の目安は次の表のとおりです。
| 人槽 | 目安 |
| 5人槽 | 延床面積130㎡未満の戸建て住宅 |
| 7人槽 | 延床面積130㎡以上の戸建て住宅 |
| 10人槽 | 浴室や台所が2か所ある二世帯住宅など |
掘削や設置場所の条件
浄化槽は地中に埋める設備なので地盤の状態が工事費に影響します。掘りやすい土なら問題ありませんが岩盤や大きな石が出ると重機で砕く作業が必要です。
水分を多く含むやわらかい地盤では穴がくずれないように土留めや底の補強が必要です。
地下水が多い地域では水をくみ出しながら作業するので手間が増えます。このように現場の地盤によって費用は変わります。
業者や地域による価格差
工事費は頼む業者によっても違います。浄化槽のメーカーや仕様、各社の経費や利益の決め方が違うからです。
地域によって物価や人件費にも差があるので都市部と地方では見積もり金額に開きが出ます。
単独処理浄化槽の撤去費用|全撤去は約10〜20万円

浄化槽の入れ替え工事では古い浄化槽を撤去する作業も大切です。撤去の方法は次の2つです。
- 全撤去
- 埋め戻し
どちらを選ぶかで費用や工事内容が変わります。
全撤去は槽を掘り起こして処分する方法
全撤去の手順は次のとおりです。
- 浄化槽内の汚泥や汚水をバキューム車で吸引清掃する
- 浄化槽本体を地中から掘り起こす
- コンクリート製の浄化槽は解体して搬出する
- FRP製の浄化槽は吊り上げて撤去する
- 撤去後の穴に砂や土を入れて固めながら埋め戻す
全撤去ではいらなくなった槽本体を産業廃棄物として処分するので処分費や運搬費がかかります。
埋め戻しは槽を残して砂で埋める方法
埋め戻しは浄化槽を地中に残したまま処理する方法です。
槽の中を清掃したあと槽の上部や底に穴を開けて地下水や雨水がたまらないようにします。そして槽の中に砂などを詰めて地表まで埋め戻します。
全撤去と違って重機で引き上げる作業や廃棄物の運搬がいらないので費用を抑えやすいのが特徴です。
撤去費用は全撤去で10〜20万円・埋め戻しで5〜15万円

5~7人槽程度の家庭用浄化槽の撤去費用は全撤去で約10~20万円が相場です。
清掃・掘削・運搬処分・埋め戻しの作業費をすべて含んだ金額です。埋め戻しの場合は処分費がいらないので5~15万円程度に収まります。
ただし実際の費用は現場の状況しだいです。例えば重機が入れず人の手で解体する場合は手間が増えるぶん費用も高くなります。
補助金を使うなら撤去方法の条件を確かめる
自治体の補助金を使うには古い浄化槽を正しく撤去・処分する必要があります。
埋め戻しを認める自治体もあれば全撤去が条件の自治体もあります。例えば新潟市では単独処理浄化槽からの切り替えは全撤去が補助の対象です。
補助を受けるには撤去後に「浄化槽使用廃止届出書」を出す必要があります。
正しく処分した証明として業者からマニフェストと呼ばれる産業廃棄物管理票の写しなどを受け取って保管しておきましょう。
浄化槽入れ替え工事の流れ|9つの工程で進む
浄化槽の入れ替え工事は次の9つの工程で進みます。
- 事前準備:現場を調べて重機の通り道や設置場所を確かめる
- 仮設工事:浄化槽を置く位置と高さを決める
- 掘削工事:重機で浄化槽を入れる穴を掘る
- 基礎工事:砕石を敷いてコンクリートで基礎をつくる
- 据付工事:浄化槽を水平に置く
- 埋戻工事:槽に水を張りながらまわりを土で埋める
- 配管工事:家からの排水管と放流管をつなぐ
- 上部スラブ工事:浄化槽の上をコンクリートで固める
- 試運転・後片付け:ブロワーを動かして正しく働くか確かめる
工事期間は3〜7日が目安
工事期間は3〜7日ほどです。古い浄化槽の撤去がある場合や雨が続いた場合は少し延びます。
水が使えないのは配管をつなぎ替える半日〜1日程度で済みます。
設置や使用開始・廃止には届け出が必要
浄化槽を設置するときは工事の前に都道府県や保健所へ届け出をします。使い始めたときや使うのをやめたときも30日以内の届け出が必要です。
手続きは工事業者が代わりに行うことが多いので、見積もりのときに確かめておきましょう。
浄化槽入れ替えに使える補助金|申請の流れと活用術

浄化槽の設置や入れ替えでは国や自治体の補助金を使う方が多くいます。補助金のしくみや対象、申請の流れを解説します。
補助金制度のしくみ
浄化槽の補助金は国の制度に自治体が上乗せする「2階建て」のしくみです。国が決めている上限額の目安は次のとおりです。
- 5人槽:30〜40万円
- 7人槽:40〜60万円
- 10人槽:70〜100万円
自治体によって上乗せ額は違います。例えば新潟市では5人槽で合計80万円を超える場合もあります。
補助金の対象となる工事の範囲
補助金の対象になる工事は次のとおりです。
- 浄化槽本体の設置工事
- 旧浄化槽の撤去と宅内配管の整備
- 水洗化工事は上限付きで補助の対象
トイレの内装などリフォームにかかる費用は対象外で自己負担です。
補助金を受けるための条件
補助金を受けるには次の条件を満たす必要があります。
- 申請者がその家に住んでいて市町村税を滞納していない
- 性能保証付きの合併処理浄化槽を設置する
- 法定検査や清掃などの維持管理を続ける
補助金申請のおおまかな流れ
補助金を受けるまでの流れは次のとおりです。
- 自治体の窓口や工事業者に相談して対象区域や条件を確かめる
- 申請書・図面・見積書・住民票など必要書類をそろえる
- 交付決定通知を受けてから工事を開始する
- 工事が終わったら検査を受けて合格後に使い始める
工事のあとに写真や領収書を出して自治体の確認が取れると補助金が振り込まれます。
振込先は申請者の口座の場合と工事業者に直接支払われる場合があります。
補助金適用後の自己負担の目安
浄化槽の大きさ別に補助金を使ったあとの自己負担の目安を表にまとめました。
新潟県内の補助金制度を参考にした人槽ごとのおおよその金額です。
| 人槽(住宅タイプ) | 交換工事費用相場 | 補助金適用後の自己負担目安 |
| 5人槽(40坪以下の住宅) | 約80~120万円 | 約10~30万円 |
| 7人槽(大きめの住宅・二世帯) | 約100~140万円 | 約20~50万円 |
| 10人槽(二世帯・大型住宅) | 約120~150万円 | 約10~40万円 |
補助金の額は自治体や条件によって違います。
新潟市では単独処理浄化槽からの切り替えを対象に5人槽で最大約82.5万円、7人槽で最大約99万円の上限があります。
補助金を使えば自己負担を数十万円程度に抑えられるケースが多いです。
単独処理浄化槽やくみ取り式トイレからの入れ替えでは撤去費用にも補助が上乗せされるのでそのぶん負担がさらに軽くなります。
浄化槽入れ替えの見積もり|失敗しないためのポイント

浄化槽の入れ替え工事を業者に頼むときは見積書をもらって内容をよく確かめましょう。
見積書をよく見ずに契約するとあとから「説明のなかった追加費用」が出てトラブルになるおそれがあります。
次の4つの点を確かめましょう。
- 見積書に含まれる工事範囲を確認する
- 補助金の対象や申請対応を確認する
- 支払い条件と支払時期を事前に確認する
- 保証内容とアフターサービスの有無を確認する
見積書に含まれる工事範囲を確かめる
見積書に書かれた作業範囲がはっきりしているか確かめましょう。
浄化槽本体の代金や設置工事費だけでなく次の費用も入っているかチェックが必要です。
- 古い浄化槽の撤去・処分費
- 宅内配管の接続工事費
- 掘削土の処分費と地盤復旧費
悪い例は「浄化槽工事一式○○万円」とだけ書かれていて作業内容や内訳がわからない見積書です。
あとから「聞いていなかった」「料金に含まれていない」というトラブルになることもあります。
見積書はどの作業にいくらかかるのかをはっきりさせるための書類です。わかりにくい部分があれば業者に説明を求めて書き足してもらいましょう。
補助金の対象や申請対応を確かめる
業者によっては見積書に補助金を引いたあとの自己負担額も書いてくれます。
補助金を使う予定なら見積もりを頼むときに「補助金を申請予定です」と先に伝えておくとスムーズです。補助の対象外になる庭の造作などの工事が入る場合は費用を分けて書いてもらいましょう。
補助金の申請には工事項目ごとに分かれた明細が必要です。明細が足りないと自治体から差し戻されるので見積書の形式も先に業者と相談しておくと安心です。
支払い条件と支払時期を前もって確かめる
見積書や契約書では支払い条件も確かめましょう。着手金の有無や中間払いの時期、最終の支払日が書いてあるかが大切なチェックポイントです。
補助金が出る場合でも工事費はいったん全額を自分で支払うケースが一般的です。補助金は工事が終わったあとに振り込まれるので、それまでのお金を用意しておきましょう。
補助金の申請には領収書が必ず必要です。支払いのたびに領収書を受け取ってなくさないように保管しておきましょう。
保証内容とアフターサービスの有無を確かめる
見積もりの段階で業者の保証内容やアフターサービスも確かめておきましょう。
例えば工事後に何年間は無料で不具合を直してもらえるのかを具体的に聞いておくと安心です。
信頼できる業者なら質問にも丁寧に答えてくれます。見積もりの時点で保証の内容を決めておくと工事後のトラブルを防げます。
複数見積もりでコスト削減|実際の成功事例を紹介

浄化槽の入れ替え工事を適正な価格で行うには複数の業者から見積もりを取るのが一番です。1社だけでは価格が高いのか安いのか判断できません。
2社以上から見積もりを取ると相場が見えて費用や工事内容を比べられます。他社の見積もりを参考にすると価格や条件の交渉もしやすくなります。
複数の会社から見積もりを取るメリットは次の3つです。
- 各社の価格差を把握できる
- 見積もり内容の違いを比較できる
- 信頼できる業者を選べる
各社の価格差を把握できる
業者によって出してくる金額は違います。ある業者は120万円なのに別の業者は100万円台前半ということもあります。
差の理由を調べれば高い業者に値引きの交渉をすることも可能です。
見積もり内容の違いを比較できる
業者ごとに見積もりの作り方や工事の提案は違います。
例えばA社は「古い槽は埋め戻しで対応します」と提案し、B社は「全撤去しますがその分補助金が使えます」と説明するかもしれません。複数の話を聞けば自分に合ったプランが見えてきます。
信頼できる業者を選べる
値段だけでなく見積もりの対応や説明の丁寧さも業者選びの大切なポイントです。複数の業者と話せばその中からより信頼できる業者を選べます。
新潟県内の見積もり成功事例
新潟県内で浄化槽を入れ替えたAさんは地元の工務店B社と水道設備専門のC社の2社から見積もりを取りました。
B社の見積もりは「工事一式 約130万円」と大まかな内容でした。一方C社は項目ごとに内訳を書いていて総額は約115万円です。
AさんがC社の見積もりをB社に見せるとB社も撤去費込みで120万円まで値引きに応じてくれたそうです。
Aさんは見積書がわかりやすく説明も丁寧だったC社を信頼して最終的にC社に頼みました。結果として予算より安く納得のいく内容で工事が終わったとのことです。
複数の業者から見積もりを取ったことで約15万円の差が見え、満足度の高い選択ができたといえます。
複数社に依頼するときのポイント
複数の業者に頼むときのポイントは次のとおりです。
- 各社に同じ条件と要望を伝える
- 極端に安い見積もりには注意する
- 交渉時は他社名を伏せて金額と条件のみ伝える
- 金額だけでなく実績や対応も含めて判断する
複数の業者から見積もりを取ることには大きな価値があります。補助金を引いたあとに残る自己負担を少しでも抑えたいときに有効です。
業者ごとの価格や対応の違いを比べれば納得のいく条件で契約できます。工事内容や費用に不安がある方ほど見積もりを比べておくと安心です。
浄化槽入れ替えのよくある質問

浄化槽の入れ替えでよくある質問に答えます。
浄化槽の入れ替え工事はどのくらいかかる?水やトイレは使えないの?
工事は3〜7日ほどで終わります。水やトイレが使えないのは配管をつなぎ替える半日〜1日程度です。
前もって業者から水を控える日時の案内があります。不便なときは簡易トイレを置いてもらうのも一つの方法です。
浄化槽の補助金は誰でももらえる?申請は難しくない?
浄化槽の補助金は特別な人だけの制度ではありません。
いくつか条件はありますが持ち家で浄化槽を設置または入れ替えする方の多くが対象です。
主な条件は次のとおりです。
- 公共下水道の整備区域外であること
- 単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への切り替えであること
- 市町村税の滞納がないこと
条件を満たして申請すればほとんどの場合で受け付けてもらえます。自分で申請する場合は市区町村の窓口で案内を受けながら書けば大丈夫です。
必要な書類は多いですが工事業者が手続きを手伝ってくれます。契約のときに「補助金の申請もお願いしたい」と伝えると役所への提出を代わりにやってもらえます。
条件を守れば補助金は使いやすい制度です。対象になる方はぜひ活用しましょう。
単独処理浄化槽は使い続けちゃダメなの?交換しないと罰則がある?
法律上いま使っている単独処理浄化槽がすぐに使用禁止になることはありません。使い続けても罰金などの罰則はないのが現状です。しかし多くの自治体は環境を守るために合併処理浄化槽への早めの入れ替えを強くすすめています。
ただし水漏れなどで周りに悪い影響がある単独処理浄化槽は都道府県から指導や勧告を受けることがあります。
古くなった単独処理浄化槽は水漏れの心配が大きく環境への影響も避けられません。安全で快適な暮らしと環境を守るためにも早めの入れ替えを考えましょう。
浄化槽の入れ替え時に届出や手続きは必要?
浄化槽の設置や撤去にはいくつかの届出が必要です。新しく設置する場合は「浄化槽設置届出書」を市役所の環境課や保健所などに出します。
使用を始めたら30日以内に「浄化槽使用開始報告書」を出しましょう。使い始めてから3~8か月の間に7条検査と呼ばれる水質の法定検査を受ける必要があります。
浄化槽を撤去した場合は「浄化槽使用廃止届出書」も必要です。
手続きは多くの場合で工事業者や保守点検業者が代わりにやってくれます。契約のときに「届出の代行はできますか」と聞いておくと安心です。
補助金を使うには必要な届出を正しく行うことが条件です。どれも決まった形の手続きなので案内を見ながら進めれば難しくありません。
浄化槽付きの中古住宅を買うときの注意点は?
購入前に浄化槽の種類と使った年数・点検や清掃の記録を確かめておきましょう。古い単独処理浄化槽だと入れ替えに大きな費用がかかることもあります。
まとめ|古い浄化槽は早めに入れ替えを考えよう

浄化槽の耐用年数は約20~30年です。古くなると漏水や内部設備の故障が起こり周りの環境にも影響が出ます。
寿命を延ばすには保守点検・清掃・法定検査を続けて、油や異物を流さないことが大切です。
設置から20年以上たった浄化槽は下水道への接続や合併処理浄化槽への入れ替えを考えましょう。合併処理浄化槽は生活排水をまとめて処理できてBOD除去率も90%以上です。
単独処理浄化槽に比べて外に出す汚れの量を約8分の1に減らせるうえ地震にも強い設備です。工事の期間は3~7日で水が使えないのは半日~1日程度で済みます。
古い浄化槽は全撤去か埋め戻しのどちらかで処分するのが基本です。補助金を使うには自治体が決めた方法で撤去する必要があります。
入れ替えを考えるときは複数の業者から見積もりを取りましょう。工事範囲や保証内容、費用を比べることが大切です。
補助金は年度ごとに枠があるので早めに契約している管理会社や工事業者に相談しましょう。






