浄化槽を使用していて、ペットの排泄物処理で悩む方が多くいます。トイレに流して問題ないと思われがちですが、トラブルの原因になります。
ペットの排泄物をトイレに流してはいけない理由や、トイレットペーパーとティッシュペーパーの違いについて解説します。
正しい処理方法を学び、トイレ詰まりや浄化槽の故障を防ぎましょう。
この記事では、以下の悩みを解決できます。
- 浄化槽にペットの排泄物は流していい?
- トイレットペーパーとティッシュの違いについて
- 浄化槽に対応と非対応なモノについて
ペットの排泄物を浄化槽に流してはいけない理由
ペットの排泄物を浄化槽に流してはいけない理由は、以下のとおりです。
- 浄化槽は人間の生活排水を処理する設備
- ティッシュペーパーとトイレットペーパーの違い
- ティッシュペーパーの特徴
浄化槽は人間の生活排水を処理する設備
浄化槽は、人の生活排水を処理する設備で、「〇人槽」と表記されます。
ペットの糞尿は、人の排泄物より汚れ濃度が濃いため、浄化槽には流さないよう推奨されています。処理能力を超え、水質悪化や悪臭の原因になります。
猫砂も浄化槽には流さないでください。猫砂は水分を吸収し、詰まりや処理に悪影響を及ぼします。ペットの毛も配管や装置の詰まりの原因になります。
ティッシュペーパーとトイレットペーパーの違い
以下の写真をご覧ください。左から順に、ダブルのトイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュが並んでいます。
水に入れて1時間後の状態。
撹拌したところ、左側のトイレットペーパーだけが分解されました。
24時間後に再度撹拌しましたが、トイレットペーパー以外は分解できませんでした。
写真のように、トイレットペーパー以外は水に溶けにくく、作りが異なります。
トイレットペーパーの特徴は、以下のとおりです。
- トイレ専用のペーパー製品
- 水に流せる柔らかく分解しやすい素材を使用
- ロール状で専用ホルダーに装着可能
- トイレ後の衛生と清潔を保つ目的で設計
ティッシュペーパーの特徴
ティッシュペーパーの特徴は以下のとおりです。
- 鼻をかむ、顔を拭くなど多目的に使用可能
- ティッシュボックスやポケットサイズで販売
- 水に溶けにくく、使い捨てを前提とした設計
ティッシュペーパーは多目的に使用され、分解しにくい特徴があります。
一方、トイレットペーパーは、トイレ専用で分解しやすく柔らかい仕様です。それぞれ異なるため、目的に応じて使い分けましょう。
トイレに流せると表示されていても、流すべきでない理由
「トイレに流せる」と表示されていても、流すべきでない理由は以下のとおりです。
- 槽内のろ材が詰まる
- トイレットペーパーの選び方
- トイレの正しい使い方と詰まり防止のコツ
槽内のろ材が詰まる
ドラッグストアでは「トイレに流せる」と表示された商品が販売され、多くの方が使用しています。
トイレに流せると表示されている商品でも、浄化槽を使用している場合は流さないようにしましょう。
槽内には「ろ材」と呼ばれる汚れをろ過する装置があり、溶けにくいペーパー類はろ材に詰まります。
詰まりや浄化槽清掃の頻度が増えるため、商品の使用は避けましょう。
以下の動画では、浄化槽清掃にどのような影響を与えるかについて解説しています。
トイレットペーパーの選び方
結局どのトイレットペーパーがいいの?
安心して使用できるトイレットペーパーは「パルプ100%のシングルタイプ」です。パルプとは、木材や竹などの植物繊維から作られた原材料のことを指します。
自然素材を使用しているため環境に優しく、柔らかさや強度の面でも快適な使用感です。
トイレの正しい使い方と詰まり防止のコツ
トイレの詰まりは、トイレットペーパーの種類だけでなく、使用方法にも原因があります。
トイレットペーパーは水に触れると分解するよう設計されていますが、量が多すぎると分解が追いつかず詰まりやすくなります。
一度に大量の紙を流すと、トイレが詰まる原因になります。
まとめ
ペットの排泄物や猫砂は、浄化槽やトイレに流さず、必ず可燃ごみとして処理しましょう。
浄化槽は人間の生活排水と排泄物に対応しているため、ペットの排泄物や猫砂は処理できません。
猫砂やペットの排泄物を流すと水質に悪影響を与え、浄化槽の故障にもつながります。
ごみの分別や処理方法は、自治体によって異なるため地域の指示に従いましょう。